エンタメ

アサ芸世代1000人アンケート 後世に遺したい「テレビ時代劇」(3)必殺仕事人 京本政樹 撮影直前に変更された「必殺技」

「必殺仕事人Ⅴ」や「大江戸捜査網」など、痛快娯楽時代劇に数多く出演する京本政樹(52)だが、デビュー当初は時代劇は好きではなかったという。デビューから「必殺」に出演するまでの7年間、いろいろな人にシゴかれるうちに、時代劇のおもしろさに目覚めた。

「立ち回りやセリフ回し、武士と町人の眉の描き方の違いなど、時代劇の所作を教えてくださったのが、大川橋蔵さん。僕の師匠です。
『銭形平次』に魚屋善太という役でレギュラー出演した時(80.82年)、『京ちゃんはこんな感じのカツラをかぶったほうがいいよ』と、20歳そこそこの僕を物凄くかわいがってくださって。舞台に呼ばれた時、初めて自分のカツラを作ってもらいました。それから2~3年、橋蔵先生に時代劇のノウハウを叩き込まれました」
 橋蔵親分から教わったメイク姿で京都の撮影所を歩いていた時、「キミ、名前は?」と声をかけてきたのがあの深作欣二監督だった。真田広之、薬師丸ひろ子主演の映画「里見八犬伝」(83年・東映)の犬塚信乃役を探していて、「この役は二枚目中の二枚目、美剣士がやらなきゃいけない」と京本を推薦した。それから半年間、立ち回りや乗馬など過酷な修業が続いた。
「とにかく土、日曜になったら、雨の日も風の日も強制的に行かされるんです。台風の日はさすがに馬には乗れないと思ったら、『嵐の中を走る姿を撮ることもあるんだ』と、どなられましたね。撮影中は、深作監督にシゴかれまくりました。3日3晩、カツラを外させてもらえなかったことも。立ち回りを何回も繰り返していると、後ろから『京本のために何回撮り直すんだよ!』というスタッフの声も聞こえてくるんですよ」
 そんな状況の中、大川橋蔵が「この作品で京ちゃんはスターになる」と、自分が出演しているわけでもないのに、カツラ合わせや衣装合わせに立ち合って、自身の当たり役の「新吾十番勝負」みたいにしてやってほしい、とアドバイス。ポニーテールの前髪の若武者が生まれたという。これが「必殺」の組紐屋の竜の髪形の原型になる。
「『里見八犬伝』は大ヒットし、僕は必殺シリーズに抜擢されました。プロデューサーに『どんな役ですか?』と聞いたら、『三田村邦彦君と同じ』。飾り職人の秀役の三田村さんって、首筋刺しの技じゃないですか。てっきり、その後釜だと思い、箸をクルクル回す稽古などしていたんです。ところが、中条きよしさんが演じた三味線屋の勇次のような絞殺技と知らされ、『エーッ!?』とビックリです(笑)」

カテゴリー: エンタメ   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
あの「号泣県議」野々村竜太郎が「仰天新ビジネス」開始!「30日間5万円コース」の中身
2
3Aで好投してもメジャー昇格が難しい…藤浪晋太郎に立ちはだかるマイナーリーグの「不文律」
3
「コーチに無断でフォーム改造⇒大失敗」2軍のドン底に沈んだ阪神・湯浅京己のボコボコ地獄
4
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係
5
【大騒動】楽天・田中将大が投げられない!術後「容体不良説」も出た「斎藤佑樹との立場逆転」