社会

バラバラ中国「少数民族の武装蜂起への怨熱現場!」(3)潜入カメラマンが見た北京“直訴テロ”の実態

 中国で1年間に起きる抗議活動は約18万件──。社会的弱者によるこうした抗議活動は習近平政権になって急増しているという。

「昨年までの胡錦濤前政権は、貧富の差解消などを目指した『和諧(調和のとれた)社会』をスローガンにし、弱者にも一定の配慮を示した。ですが、『中華民族の偉大なる復興』を目指す習政権は政策を転換、陳情者の取締りを強化した。これが抗議急増の背景にあるんです」(外信部デスク)

 もともと北京では、地方から大量の陳情者が天安門など中国政権中枢近辺で当局に不当な扱いを受けた被害を訴える光景が見られ、時には焼身自殺を図ろうとするなどの「直訴テロ」も起きていたという。かつては、そうした地方からの陳情者が仮住まいする「直訴村」なる場所も北京にあったというが、現地を取材したカメラマンの八木澤高明氏が証言する。

「私が訪れた時は、落盤事故で下半身不随の負傷を負い、十分な補償を得られない日雇い労働者一家がいた。労働者は事故後、弁護士を紹介され炭鉱会社と交渉したが、『我々は正式な採掘許可を得た会社で、省にも市にもコネがある』と突っぱねられた。結局、上級審に訴えたが、日本円で160万円相当の補償しか下りなかった。それもマシなほうで、訴えが認められるのはたった1%なんだそうです」

 この直訴村も北京五輪の年の2月には更地になっていたという。「和諧社会」の胡錦濤政権でさえこの冷たい仕打ち。そこから後退した習政権下では、今後も政権を狙った「直訴テロ」がますます増えていきそうだ。

カテゴリー: 社会   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
JR東日本に続いて西と四国も!「列車内映像」使用NG拡大で「バスVS鉄道旅」番組はもう作れなくなる
2
【ボクシング】井上尚弥「3階級4団体統一は可能なのか」に畑山隆則の見解は「ヤバイんじゃないか」
3
これはアキレ返る!「水ダウ」手抜き企画は放送事故級の目に余るヒドさだった
4
舟木一夫「2年待ってくれと息子と約束した」/テリー伊藤対談(3)
5
また出た!広島カープに「ベテラン選手の不倫デート発覚」下半身コンプライアンス崩壊