芸能

有名人家族「骨肉の修羅」全真相(2)安室奈美恵 「親族が実母を惨殺」事件のトラウマ現場

 1999年3月17日、沖縄県那覇市から北へ約90キロの場所にある国頭郡大宜味村。「長寿と癒やしの里」として有名なのどかなこの地で、惨劇は起こった。

沖縄県出身の人気歌手・安室奈美恵(34)の実母・平良恵美子さん死亡の一報は、マスコミ各社を混乱させた。それは、あまりにもショッキングな出来事だった。
 午前10時40分頃、自宅を出た平良恵美子さんと夫の辰信さんが道路を横断中に、いきなり車が突進し、恵美子さんをはねた。
 その直後、車はUターンを繰り返し、何度も恵美子さんに向かっていった。転倒した恵美子さんを助けようと、辰信さんが近くの電柱の陰に隠そうとしたが、運転手はその電柱目がけて車をぶつけた。
 車では致命傷を負わせられないと思ったのか、今度は用意していたナタのような刃物を持って、恵美子さんに切りつける。辰信さんが路上にあった鉄パイプで応戦していたところ、騒ぎを聞きつけた近所の人たちに囲まれたため、犯人は逃走した。
 意識不明のまま救急搬送された恵美子さんだったが、同日午前11時48分、帰らぬ人となった。
 その後、犯人の運転手は、近くの山中で遺体となって発見された。除草剤による服毒自殺だった。
 なんと、この運転手は、殺された恵美子さんの義理の弟で、辰信さんの実弟・平良謙二だった。
 当時、現場に駆けつけた記者が、匿名を条件に話してくれた。
「那覇から事件現場の大宜味村まで車で移動。国道に出ると前も後ろも明らかに報道関係者が乗った車が列を成していました。でも、この時点では詳細は何もわかっていませんでした。知っていたのは“安室のお母さんが殺されたようだ”ということだけでした」
 殺害場所についても、わかっていたのは村名だけだったという。
「でも、大宜味村に着くと、現場はすぐにわかりました。村役場前の通りの電柱の周りに、血だまりが広がっていました。血痕というよりは、まだ生々しい液体でした」
 それは、異様な光景だった。
「広い車道なのですが、車はほとんど通りません。現場に到着した時は、ヤジ馬的な人もいませんでした。付近の人に聞き込みを始めたのですが、ご老人ばかりだった。民家はうっそうとした木々の中にあって、壁に囲まれた沖縄独特の平屋が多く、庭には豚が飼われていました」
 このような民家が並ぶ少し奥まったところに、安室の実家はあった。
「本土ならどこにでもあるような2階建の家だったのですが、この村の中では、ひときわ目立っていました」
 事件現場を背にすると、恵美子さんが経営するスナックと、辰信さんの実家が経営する商店が左右に見渡せた。ほとんどが“平良姓”を名乗る小さな村に那覇から嫁ぎ、恵美子さんはどのような生活をしていたのだろうか。当時の取材で近所の主婦は、次のように 話したという。
「特別裕福な生活をしていたわけではないよ。娘たちも、よく遊びに来ていたしね。だけど、夫婦はよくケンカしてたよ。パトカーが来たこともあったくらいさ。そんな悩みを弟(謙二容疑者)が聞いてやってるうちに、ややこしくなったんじゃないの」
 事件当日、急ぎ沖縄入りした安室の表情は動揺を隠せなかった。後日営まれた葬儀の際も、気丈に応対していたものの憔悴しきった表情だった。取材した芸能レポーターが語る。
「東京から多くのマスコミが沖縄入りしたが、一切取材は拒否。でも、事件が事件だっただけに“そっとしてあげよう”という空気だった。今でも、この話題を取り上げるのはちょっと‥‥という感じです。できれば、話したくなかった」
 兄と一緒に歩いていた恵美子さんだけを執拗に追い詰めて殺害した動機は、いったい何だったのか‥‥。
「恵美子さんを巡る辰信さんと謙二との三角関係がこじれたなどと、さまざまな憶測が飛び交った。でも、やっぱり原因は“金”だったんじゃないかな。殺人とまではいかなくても、スターが出れば家族関係がおかしくなることは珍しくない。家庭問題で転落した芸能人もいた。それを考えれば、安室はよく立ち直ったと思う」(前出・芸能レポーター)
 事件後、辰信さんは、
「弟は結婚したい相手がいたが、自分と恵美子が反対して、その女性は身を引いてしまった。その恨みかもしれない」
 とコメントしたが、加害者が自殺したため、犯行の動機はわからない。真相は永遠に藪の中だ。

この続きは全国のコンビニ、書店で発売中の『週刊アサヒ芸能』でお楽しみ下さい。

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