西野朗新監督率いるサッカー日本代表が5月30日、日産スタジアムにてガーナ代表と壮行試合に臨むも、0-2という惨敗に終わっている。
ヴァヒド・ハリルホジッチ前監督を解任後、初となるサムライブルーのゲームとなったが、前半にゴール前でのFKを直接決められると、後半にもガーナへPKを献上してしまい万事休す。ホームでの熱き声援とは対照的に試合結果は散々なものとなってしまった。
「ロシアW杯本大会の開幕まで約2週間となりましたが、何よりもマズいのは今や日本代表の危機的状況を対戦相手の監督までもが心配し始めているということです。試合後のインタビューでは、時として対戦相手への挑発やアオリともとれるコメントを残す監督も少なくないですが、ガーナを指揮するジェームズ・アッピアー監督はゲーム終了後のコメントは異例のテイストでしたね」(スポーツライター)
アッピアー監督はこんなふうに日本を評した。
「日本はうまくボールを持てていましたし、最前線でも素晴らしかった。少し守備面が弱いと思いますが、W杯というとてつもない大舞台に挑む日本にとっては、その前の試合で勝つことが必ずしも良い結末につながるかはわかりません。むしろ負けたほうが、本番では良い結果になることも多い。このような試合で事前にミスをしておけば、本番ではやらずに済むでしょうし、監督やコーチもここから多くを学べるはずです」
日本の置かれた状況を察し、“慰め”とも解釈できる温かな言葉を投げかけているのだ。
「最後には、『日本は素晴らしいチームだと思う。最終的にゴールが奪えなかったというだけ。メディアの皆さん、監督には寛大な気持ちで接してあげてください』とし、日本協会とハリルホジッチの衝突を知ってか知らずか、指揮官の立場を尊重するよう注文したのです。ネット上でも『今や日本代表は憐れに思われてるんだろうな』『対戦相手にこんなコメントされた時点で終わり』といった反応であふれています」(前出・スポーツライター)
敵将に慰められるチームではなく、警戒されるチームでなくてはならないはずなのに…。アッピアー監督が指摘した通り、西野監督はこの惨敗試合から多くを学ぶべきだろう。
(ジェイコヴ)