テレビでお笑いコンビ・くりぃむしちゅーの姿をいっさい見ずに一週間を過ごすことはもはや不可能な作業と言って過言ではない?
月曜日には看板トークバラエティー番組「しゃべくり007」(日本テレビ系)に出演し、火曜はゴールデン帯で「今夜はナゾトレ」(フジテレビ系)、続く水曜、木曜、金曜も「くりぃむクイズ ミラクル9」(テレビ朝日系)「日本人の3割しか知らないこと」(テレ朝系)「くりぃむナンチャラ」(テレ朝系)でお茶の間を盛り上げると、土曜日には大御所タレント・堺正章と進行する高視聴率番組「世界一受けたい授業」(日テレ系)が控える。
民放の各テレビ局を牽引するヒット番組で進行を任され、上田晋也に至っては夜の報道番組でもMCを担っており、爆笑問題やナインティナイン、極楽とんぼ、さまぁ~ずらを含む“お笑い第四世代”の中でも抜きん出た実績と存在力を誇るのが現状だ。
しかし、今や業界に敵無し状態の上田晋也と有田哲平による成功の物語は決して平坦な道のりではなく、とある大物タレントからは“絶対に売れない”とまで宣告された過去もあった。
「2000年までは“海砂利水魚”とのコンビ名で活動していた2人ですが、当時所属していたプロダクションのプライムワンが吉本興業やホリプロに比べると弱小の事務所だったからか、芸人として鳴かず飛ばずの日々でした。悩んだ2人は当時東京で幅を利かせていたとんねるずの石橋貴明に『どうすれば売れるんですか?』と相談したところ、石橋から帰ってきた言葉は『もう顔がダメだもん。顔的に絶対売れない』という厳しい一言。2人はその言葉に絶望を味わったと後に振り返っています」(テレビ誌ライター)
もちろん2人は整形するわけにもいかず、モヤモヤとした感情だけが残ったというが、コンビ名を“くりぃむしちゅー”へ変更して以降は徐々にバラエティー出演のチャンスが舞い込み、2004年の夏にフジ系で放送された27時間テレビ内の「笑わず嫌い王決定戦」にゲスト出演したことが転機となった。
「作り込まれたコント調の漫才で会場を沸かし、とんねるずや中居正広、ナインティナインらと軽快なトークで盛り上げた2人は、この仕事ぶりによって一気にその人気が全国レベルへと浸透した印象ですね」(前出・テレビ誌ライター)
その後はあれよあれよと人気番組の中心地を陣取り、かつて「絶対売れない」と提言していた大先輩とんねるずの人気低迷とは対照的に、一週間のテレビ欄を完全にジャック。今、石橋貴明は2人にどのようなアドバイスを施すことができるのだろうか?
(木村慎吾)