政治

舛添要一×宮崎謙介「菅義偉はリーダーの器か」ガチンコ通信簿(5)菅総理とのツーショット回避

──東京五輪では、日本勢の金メダル数が過去最多を記録。しかし、この対談の前編で話が出たように、金メダル数に比例して菅政権の支持率アップ、というシナリオは崩れましたね。

舛添 やっぱりそう簡単にはいかなかったねぇ。

宮崎 パラリンピックが終わったらどうなるかですが、このまま自民党総裁選、そして衆院選へ突入ですかね。先日、議員時代の自民党同期と話す機会があったんですけど「できるなら新しい総裁で選挙をしたい」とボヤいていました。これから貼り出す選挙ポスターも、みんな菅総理との2連ポスターは嫌がって「2連するなら、誰と一緒ならいいんだろう」と悩んでいる。かつては小泉進次郎大臣とのツーショットが人気の時代もありましたけど、それも今はイヤみたいで‥‥。

舛添 本当に今の政界はタマ不足だね。与党の信頼性は下落しているし、かといって、野党もまったくダメだしね。09年の政権交代の頃はまだマトモだったよ。自民党はそれなりに民主党を恐れていたし、「政権交代」の文字にみんながビクついていた。それが現内閣は「アイツら(野党)が勝てるわけがない」、しかも「党内のライバル、岸田や石破も恐れなくていい」と、タカを括っていますから。議員時代の私は安倍、福田、麻生の3総理に仕えましたけど、安倍がダメなら福田、福田がダメならまぁ麻生、といった感じで代わりがいました。けど、今は次の顔が浮かばないじゃないの。菅総理は嫌だけど、じゃあ次は誰がやるの。石破? そうじゃないだろう、って。自民党にとって今は憂う時。いかに力がなくなったかということです。

宮崎 やっぱり。そう考えると、石破さんがもっと頑張ってくれたらよかったんですかね。次の選挙で、野党が共闘に注力したら、与党はかなりキツイ戦いになることも。

舛添 そうですよ。先の都議会選挙で菅直人のいる武蔵野市は、野党が一本化したんですよ。その結果、圧勝でしょ。野党をそんなに甘く見てはダメです。

宮崎 それにしても、野党もなんであんなグタグタな野次をいつまでやるんでしょう。民主党政権誕生時はもうちょっと民主党にも提案があったし、国民が期待したところもありました。

舛添 だから枝野じゃダメなんですよ。まだ鳩山は華があった。宇宙人だけど。かといって、今の菅にも華がない。

宮崎 華がない同士で、国会は枯れちゃいますね。

舛添 ものすごくカリスマ的なリーダーが敵に現れるといいんですよね。アメリカを例にすれば、良し悪しはさておき、トランプみたいな人だったり。イギリスのジョンソン首相も衝撃でしょう。女性でもいいですよ。そういうリーダーがいないから、今の日本の政治はダメなんです。

舛添要一:国際政治学者。参院議員を2期務め、安倍・福田・麻生政権で厚労大臣。その後、東京都知事となり、16年に辞職。現在、舛添政治経済研究所所長

宮崎謙介:早稲田大学を卒業後、日本生命などを経て、12年に国会議員に。16年に辞職し、現在は経営コンサルタントの他、テレビ番組のコメンテイターなどで活躍。「国会議員を経験して学んだ実生活に即活かせる政治利用の件。」(徳間書店)を刊行したばかり

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