社会

沖縄米軍基地「辺野古移設バトル」に俊英論客4人が剛腕提言(4)経済評論家・三橋貴明

20140206t

 普天間を見下ろせる山に登ると誰でもわかるのですが、基地が町の真ん中にあるんです。こりゃダメだと。厳密には基地の周りに町ができちゃったんですけど、どう考えてもすぐに移さないといけないというのはわかります。危ないじゃないですか。しかも、あれがあるせいで沖縄では、電車などのインフラを整備することができないのです。

 自民党の支持者の中にすら「最低でも県外」と言う人がいるのです。なぜか?「県外」と言う人は普天間基地を「県外」に移設できないとわかっているのです。「県外」と言えば、基地は動かない。本来だったら、安全保障という意味では「辺野古に移しましょう」で終わりなんですよ、ところが、それも困るわけです。普天間基地があることによって地主さんたちは潤っているのですから。基地の使用料が入ってくるので、彼等は普天間から出て行ってほしくないんですよ。そこに沖縄県外から来た、とにかく日本が嫌いな左翼たちが便乗しているので問題が非常に複雑になるのです。

 唯一、違ったのが鳩山(由紀夫)さん。あの人は妄想でできると思ったのでしょうね。

「最低でも県外」というのは、ある意味「ビジネス」ですよね。基地から所得を得ているわけですから。名護市長選では反対派が勝ちました。本来は県の問題なので、市は関係ないのですが、みみっちい抵抗をするとは思います。考えなければならないのは、安全保障は国家全体の話ですよ。政府は、沖縄の負担が重いというのはわかりますので、しかし、その分のお金を出しています。その前提で、どうしましょうか、ということを考えるべきなのです。

 やはり、普天間基地の移設問題は、現実としてお金で解決するしかないでしょうね。これはもうしょうがないですよ。あとは説明することです、安全保障だからしかたがないでしょう、辺野古に移転して、普天間が安全になるからいいでしょう、と。「県外移転とか言っているけど、普天間の移転を望んでいないんでしょ」と、ズバリ言うべきなんです。もちろん政治家が言ったら総バッシングを食らうので、言論人が言うべきですよね。

 本来、国家は安全保障のためなら土地の強制収用をしてもいいのです。日本政府は現在までやったことがないのですけど、外国だと平気でやりますから。

 土地代も入らない強制収用という武器を見せつつ、お金を落とし所にして解決するのがいいんじゃないかと思いますけど。

 この問題が長引けば、日米安保にもひずみは出てきます。鳩山さんが1回やっちゃっているから信頼関係を失いますよね。

 まずは普天間から辺野古に移そうよと、そして県外移転のことはそのあとで考えようと、優先順位を考えて対処しなければ、この問題は解決しませんよ。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
ラモス瑠偉「W杯惨敗サッカー日本代表コキ下ろし」に抗議電話15万5000件/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
2
「キスしてる?」質問にフジテレビ・井上清華が衝撃「赤面もじもじ返答」の「まさか!」
3
「趣味でUber Eats配達員をやってる」オードリー若林正恭に「必死の生活者」が感じること
4
落合博満が「何の連絡もない」と困惑する「中日OB戦オファー事件」の舞台裏
5
広島・新井良太2軍コーチ「地元女子アナと結婚」までの「夜の歓楽街」寂しい活動