スポーツ

元中日エース・川上憲伸に「カットボール習得」を成功させたキャッチボール相手のひと言

 元中日ドラゴンズのエース、川上憲伸氏といえば「カットボール」が代名詞。

「カットボール」開眼について川上氏が打ち明けたのは、総合スポーツチャンネル「スポーツライブ+」のYouTubeチャンネル〈スポーツライブプラス〉でのことだ(5月21日)。

 新たな変化球を模索した2001年オフのキャンプ。川上氏が刺激を受けたのは、MLB通算652セーブのギネス世界記録を誇るカットボールの使い手、マリアノ・リベラ(ヤンキース)だった。この、打者の手元で浮き上がるように見えるボールを投げることはできないものか──。

 当時はVHSテープに録画して、コマ送りでリベラの投球を研究したと、川上氏は振り返る。

 これには、このチャンネルでMCを務める元同僚の山本昌氏も「この話、初めて聞きますね」。

 キャンプ終盤、キャッチボールの相手が川上氏に「危ないから、いいボールに替えろよ」。

 ボールの重心がズレていると、投じたボールが曲がってしまうという指摘に「しめ、しめ」と川上氏。ブルペンのキャッチャーからも同じ発言を聞き、「確信を得た」と感慨深く振り返った。

 ちなみに、リベラを意識するようになったのは、キャンプ地での移動車のテレビモニターでよく見かけたからだとか。

 プロ1年目の1998年に14勝を挙げて新人賞に輝くも、2年目以降は8勝、2勝、6勝と1ケタ勝利にとどまった川上氏は「来季の成績が悪ければ、引退しようと決めていた」という。まさに「ピンチの後にチャンスあり」だったのである。

(所ひで/ユーチューブライター)

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