「衝撃の第一報」が飛び込んできたのは、9月6日午後10時頃のことだった。 巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏が医療機関へ緊急搬送されたらしい──。
翌7日の朝には複数の関係筋の話として「ミスター緊急入院」のニュースが一斉に報じられる。症状の程度は重くないとされたが、同日午後になって「都内病院の集中治療室で容態が悪化したようだ」「どうも心肺停止したらしい」などと真偽不明の怪情報が錯綜。メディアの中には「予定稿」まで準備した新聞社も多数あったという。
「とにかく7日は大混乱の1日でした」
と振り返るのは、スポーツ紙デスクである。続けて、
「その日の午後にテレビ各局や各新聞社にもたらされた『ミスター重篤説』および『心肺停止説』はうちの社もそうでしたが、各社の運動部ではなく、社会部や文化部経由で広まったもの。それだけに『ミスターがヤバイみたいだ』と各社が色めき立ったのは言うまでもありません。これにはさすがに巨人側も慌てたようで、同日に東京ドームでのDeNA戦前、各社の担当記者を集め、流布される説を強く否定しました。改めて『重篤な状態ではないから』と念押しする一幕もあったそうです」
8日に球団側は長女・長嶋美奈さんのコメントを発表。それによると、自宅で転倒した際に後頭部を打ち、脳内に多少の出血があったものの「意識ははっきりしていて声も力強く、元気です」との言葉で、快方に向かっている状態が明らかにされた。
それまでの経緯のほか、8日からは一般病室でリハビリを開始したことなどについても詳細に明かされ、ひとまずは多くのファンや球界関係者を安堵させた。あとは一刻も早く、ミスターが元気な姿を公の場で見せてくれることを願うしかない。
そんな各メディアの右往左往が落ち着き始めて、わずか2日後だった。今度はチームの中心選手から、一大スキャンダルの火の手が上がり──。
次々と巨人を襲う内憂の数々。「週刊アサヒ芸能」(9月29日号)が、その詳細と舞台裏をレポートしているので、続きを確認してみてはどうだろう。