スポーツ

阪神新監督「岡田イズム」浸透に必要なのは「通訳」かもしれない

 10月16日、阪神・岡田彰布新監督が就任会見に臨んだ。第1次政権(04~08年)ではリーグ優勝1度、Aクラス4度の実績を残しており、第2次政権でもその手腕が期待される。

 岡田監督誕生を受けて、野球解説者の中村武志氏がYouTubeチャンネル〈野球いっかん!〉で明かしたのは、岡田監督の野球解説者時代についてである。

「独特なんですよ、岡田さんの解説っていうのは。知らない人が聞くと『誰?何?誰のこと?』ってなる。ボクら知ってる人間はね、わかるんですけど、知らない人が聞いたら『ひ』とか『は』とか『ふ』とか言ってるだけなので、それで通用するの…って、よくわからない解説ですよね」

 この中村氏の言い分を理解できると語るのは、在阪スポーツメディア関係者である。第1次岡田政権時、岡田監督と話をすると、それを「翻訳」するのに苦心したと、笑うのだ。

「とにかく主語がないというか、岡田さんが何を言おうとしているのか、常に考えをめぐらせながら聞かないといけない。『アレやろ、ホレ。な、やっぱり』みたいな感じなので。コーチ陣も苦言を言われて、その内容を『解析』して理解するのが大変みたいでした」

 一般の人であれば、岡田監督の話が高度すぎて、なかなか会話が成り立たないというのである。

 中村氏は自身の現役時代を振り返ると、岡田監督とはこんなエピソードもあったという。星野仙一監督の下、内野守備走塁コーチだったのだが、試合前に挨拶に訪れると「うん、な? そう、うん、よし」と返されたのだ。中日時代に星野政権でプレーしていた中村氏の気持ちをおもんぱかってのことだったらしいが、中村氏の「翻訳」によれば、

「お前も(星野)監督の下で大変だったな。オレも大変だぞ、ってことを…。これでだいたい伝わってくる」

 独特の表現で示される岡田イズムは、今の阪神ナインにどう浸透するか。

(所ひで/ユーチューブライター)

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