特集

掛布雅之×桧山進次郎 阪神タイガース“真の4番”はこうして作れ!(2)現場とフロント一体のプロジェクトを!

Sponsored

20140814_21j

掛布 キャプテンはトリ(鳥谷)だけど、真面目すぎる。チームのムードを変えるには、やんちゃな一面があったほうがいい。優等生タイプだもんな。

桧山 ちょっとタイプが違いますね。鳥谷がもう一皮剥けてチームを背負って立つ選手になるためには、三振した時など、走って帰るのでなく、堂々と歩いてベンチに帰ってきてほしい。ヤジも全部受け止めてやる、というぐらいになってほしいですね。

掛布 チームの柱となる選手は打てなかった時、負けた時が大事。どれだけ受け止めるか。スローモーションで自分の存在を見せられるかなんだよ。今はそういう選手がいない。だからこそ福留と西岡の存在は大きい。それと、生え抜きのチームリーダー候補として、伊藤隼太には頑張ってほしいと思っているんだよ。

桧山 隼太もクソ真面目ですから。でもユニホームを脱いで、御飯を食べに行った時なんかは、バカなことをしろと言うと普通にできるタイプです。今はもがき苦しんでいるけど、練習の虫なので芽が出てほしいなと思いますよね。

掛布 本当に野球が好きで「参った」と言わない。後半戦でいい経験をして、来年、再来年ぐらいにレギュラーで出られるようになれば、他の若手への影響も大きいと思う。

桧山 今、ファームでやっている選手も、あいつが一生懸命やっているのを見ていますから。あれだけ練習したからレギュラーになるんだなとわかります。投手は(藤浪)晋太郎がいて、同世代の選手も刺激されて頑張れる。野手にはそういう存在がまだいない。その意味では、新人捕手の梅野にも期待しています。

掛布 桧山はオレ以上に指導者として選手を見る目があると思うよ。4番も経験しているし、ベンチを温めた時代もある。いろんな角度から野球を見たことが財産になっているよ。それが晩年の代打としてもそうだし、今後、指導者となる時にもプラスになるはずだよ。

桧山 引退して振り返ると全てが自分の財産だったなと思えますね。22年間で8人の監督の下でプレーしました。その順番が1つでも変わっていたら、おかしくなっていただろうし、運がよかったと思います。

掛布 特に野村、星野という阪神OB以外の個性の強い、実績のある監督と一緒に野球したことは、すごい経験になったと思う。星野さんが先で野村さんがあとだと優勝できなかったかもしれない。桧山の野球人生の中で野村、星野という監督の順番で経験できたことがよかったんじゃないかな。

桧山 本当にそう思いますね。

掛布 星野さんの時代にはFAで金本という他のチームの4番も入ってきた。金本がチームに化学反応を起こして、実際に優勝できた。でも、桧山はポジションを奪われて悔しい思いをしたはず。それをじっと我慢しながら、阪神の野球が変わる姿を見てきた。すごい野球人生だよな。

桧山 確かにいろんな角度から阪神の野球が変わっていったのを見ました。でも最終的に思うのは、どの球団にも言えることですけどエースと4番はやっぱり生え抜きで活躍してもらいたい。それが正直なところです。今後の阪神も4番をどういうふうに育てるのかが大事になると思います。

掛布 育てないといけないし、育たないといけない。オレはある程度の特別扱い、英才教育は必要だと思う。巨人の長嶋さんが育てた松井がそうだったようにね。球団として方針を打ち出して、現場、フロントが一体になってプロジェクトに取り組むことが大事だよ。

桧山 チームを活性化するには、他からの血を入れるのは大事なことです。でも、幹の部分は生え抜き選手で、枝葉の足りないところを外から補えれば、相乗効果も得られてチーム力が高まると思います。

阪神Vのための「後継者」育成哲学を書いた掛布DCの著書「『新・ミスタータイガース』の作り方」(徳間書店・1300円+税)が絶賛発売中。

カテゴリー: 特集   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
豊臣秀吉の悪口に反論したら「耳と鼻をそがれて首を刎ねられた」悲劇の茶人
2
DeNA大型新人・度会隆輝「とうとう2軍落ち」に球団内で出ていた「別の意見」
3
中日OB名球会打者が「根尾昴は投手ムリ」バッサリ斬って立浪監督にも真っ向ダメ出し
4
年金未払いで参院選出馬の神取忍「細かいことはわからない」に騒然/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
5
「趣味でUber Eats配達員をやってる」オードリー若林正恭に「必死の生活者」が感じること