社会

“ダメダメ”内閣改造のオフレコ事件を一挙暴露(3)石破地方創生相は実質権限なし?

20140918c

 ところで、さまざまな駆け引きを展開しての内閣改造の最大の目的は、徹底的な「石破潰し」にあった。自民党中堅議員の秘書が苦笑する。

「党人事と金庫を握り、NO2の地位である幹事長を長くやらせると党の実権を強奪してしまいかねない。安倍総理にとっては脅威です。なので、どうしても石破氏を降ろしてみずからの権力を固めたかった。かといって、無役にすれば何をやるかわからない。そこで、新設した地方創生相のポストをあてがったのです」

 前回の総裁選で石破氏は圧倒的な地方票で安倍総理に肉薄し、全国的な人気があることを印象づけた。森氏があとを引き取る。

「地方創生相は当初、総務相と兼務する案でした。しかし、石破氏を充てるとなると話は違う。石破氏の息の根を止めるため、総務相を切り離しました。バックに省庁がある総務相と違って、地方創生相は各省庁が出してきた予算を調整する権限しかありません。石破氏周辺も『やられた』と。しかも、これで石破氏は次期総裁選に出馬できなくなった。閣内の人間が内閣を否定することになるわけですから。だから石破氏は、次の次を狙おうという作戦に切り替えたようで、それほど石破潰しはうまくいったということですよ」

 地方創生相は例えば、少子化や人口減問題に取り組むほか、特区を作ったりして地方を元気にする役割。「このポストで地方行脚して顔を売ろう」と思い始めているとも‥‥。

 もう一つの目的は、来年の総裁選に向けて、反安倍勢力を抑え込むことである。小渕氏の入閣で額賀派を黙らせ、同じく額賀派の竹下亘氏(67)も復興相として引き入れた。

 そして安倍路線とは一線を画す宏池会、すなわち岸田派も取り込む──。

「派閥の領袖たる岸田文雄外相(57)を留任させた。重要閣僚が次の総裁選に出ることは通常、できません。岸田派の望月義夫環境相(67)は本来、大臣になる必然性などまったくない人物。とはいえ、当選6回だし、岸田氏が候補として推したうちの一人なので、入閣させておいたわけです。これで岸田派も抑えました」(森氏)

 ポスト安倍の最有力候補だった石破氏を事実上潰し、ポストを使って反対勢力を閉じ込める。緻密に計算された計画はまんまと成功し、第二次安倍改造内閣はアベノミクスの旗印の下、総理のやりたい放題をバックアップすべく、新たに滑り出したのである。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「キスしてる?」質問にフジテレビ・井上清華が衝撃「赤面もじもじ返答」の「まさか!」
2
ラモス瑠偉「W杯惨敗サッカー日本代表コキ下ろし」に抗議電話15万5000件/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
広島・新井良太2軍コーチ「地元女子アナと結婚」までの「夜の歓楽街」寂しい活動
4
「昔のヒット作」新シリーズが日本ではもうウケなくなったワケ/大高宏雄の「映画一直線」
5
DeNA大型新人・渡会隆輝「とうとう2軍落ち」に球団内で出ていた「別の意見」