スポーツ

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小倉競輪祭」

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◎武田も稲垣のGI初戴冠ある

 トップクラスで息長く活躍するベテラン選手は、体力の衰えをカバーするうまさがある。

 西日本初の岸和田グランプリに出場するトップ9が決まるのが「小倉競輪祭」(11月21日【金】~24日【月】)。今年ここまでのGI覇者5人は、村上博幸村上義弘、稲川翔、深谷知広、武田豊樹。グランプリへ残る4枚のシートは、獲得賞金(11月13日現在)で5位から8位に位置する浅井康太岩津裕介新田祐大神山雄一郎が圏内も、出場権を手にしていると見ていいのは浅井だけ。最終日まで気の抜けない戦いが続くことになる。なお、深谷はグランプリに直行する。

 九州勢で注目したいのは野田源一。単騎戦で力を発揮する珍しい存在。ここも後ろに選手がつけたとしても「戦法は好きなように」と野田の動きに制約はなく、走路不問の一匹オオカミは自在戦に迷いはない。

 野田と対照的に、ライン重視の戦いで3年ぶりのSS班復帰を狙うのが神山雄だ。2月高松全日本選抜決勝戦で落車骨折。実戦復帰後は、やや精彩を欠く時期があったが、9月前橋AS●【2】(●は決勝レースの着順)着の好走は、競輪への情熱と不断の努力があってこそ。ファイナリスト入りへ応援したい。

 さて、並びと展開。九州勢は中川誠一郎井上昌己菅原晃大塚健一郎で結束するが、野田は単騎だろう。中四国は原田研一朗─岩津、近畿は脇本雄太稲垣裕之─村上義、そして中部は浅井─金子貴志。東日本は南関の石井秀治桐山敬太郎、関東の平原康多─武田─神山雄、北日本の新田祐─菊地圭尚か。

 調子を取り戻した脇本が主導権取りに迷いはない。好位につけるのは平原だが、ドームバンクだけに、まくり勢の早仕掛けも。

 本命は武田。前後は連係実績ある2人であり、安定感は抜けている。対抗に稲垣。ラインの固さは関東と互角、GI初戴冠は十分ある。3番手評価は井上と浅井と見た。

 伏兵は、早坂秀悟松川高大根田空史。この3選手のうち、早坂は競輪祭初参戦、松川と根田は3年ぶり2度目の出走になる。

 前走・FI奈良を完全優勝、それも3走全て逃げ切っているのが早坂。勢いがあり、先手を奪えば簡単には崩れない。残る2人も機動型の自負がある。予選突破に満足せず準決勝進出を果たせば、シリーズは盛り上がる。果敢な戦いを期待したい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能11/18発売(11/27号)より

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