スポーツ

前園真聖「結局はヴェルディしかなかった」明かされた移籍失敗の裏側

 サッカー元日本代表の前園真聖氏が「移籍に失敗した裏側」を自身のYouTubeチャンネルで明らかにしていた。

 前園氏は「マイアミの奇跡」を起こしたアトランタ五輪(1996年)の後、対戦した選手のレベルの高さに驚き、一緒にプレーしたいと思うようになり欧州への移籍を決断したという。しかしスペインのクラブチームからオファーがあったものの、交渉がまとまることはなかった。その理由を前園氏は、

「チームは出したくない。移籍金を払ってくれるチームはなかった。レンタル移籍も当時はなかった」

 と金銭面にあったと明らかにした。スペイン移籍が失敗に終わった前園氏は日本に残ることになるが、所属していた横浜フリューゲルスでプレーすることはなく、ヴェルディ川崎(当時)に移籍。新天地がヴェルディになったことには、こんな理由があるという。

「フリューゲルスとの信頼関係がなくなり、チームに残れなくなった。移籍先を探すことになったが問題は移籍金。年俸の7~8倍の金額になるが、満額を出せるチームなんてない。そこでヴェルディとフリューゲルスで話し合って半額ぐらいの金額になった。それでもヴェルディぐらいしか出せない」

 契約のサインをした時のことを前園氏は今もしっかりと覚えているそうで、

「サインしたのは移籍期限の1日前。ウェスティンホテル東京で。なんでホテルかなと思った」

 とまるで欧州の移籍のような調印だったという。

 欧州に行くと公言していたのにヴェルディに移籍したことで、肩身の狭い思いをしたという前園氏。ヴェルディ移籍後、それまでの活躍が嘘のようにスランプに陥ったのは、こうした経緯が原因だったのかもしれない。

(鈴木誠)

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