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【サッカー日本代表史】「ドーハの悲劇」裏でラモス瑠偉が森保一に吐いていた「毒発言」

 サッカー元日本代表・前園真聖氏のYouTubeチャンネルに、オフトジャパンのメンバーだった柱谷哲二氏、吉田光範氏、北澤豪氏、福田正博氏が出演。1993年のアジア地区最終予選の裏話を語った。

 2戦目のイラン戦に負けると、日本代表の雰囲気は最悪に。するとその夜、都並敏史氏と中山雅史氏がマメカラ(ハンディカラオケ)を持ってメンバーの部屋を周り、沈んだ空気を吹き飛ばしたという。その時のことを北澤氏は、

「宿泊先に帰ってきた時に雰囲気がやばいと思ってゴンちゃん(中山)と話して、これはカラオケしかないだろうと。マメカラは誰のものかわからない。ミーティングルームにあった。オフトの仕込みだ」

 と明らかにした。その甲斐あって、

「残り全部勝てばW杯に行けるじゃんというとになって、雰囲気が一気に変わった」

 と柱谷氏。ハンディカラオケがチームを救ったという。また、森保一監督とボランチを組んでいた吉田氏は、監督がどんな選手だったかを披露。

「(初めての招集された)キリンカップのアルゼンチン戦でインパクトを与えて、ずっと代表レギュラー。相手の行動を読みながらボールを奪うのが上手な選手。やりやすかった」

 と絶賛し、北澤氏も、

「最初のころラモスさんに『オマエ名前なんだ?』と聞かれていたぐらいで、怒られたことはなかった」

 と当時を振り返ったが、柱谷氏は、

「でも最初ラモスさんは怒ってたよ。ラモスさんは中央突破したい。でもぽいちは監督に言われたとおりにボールを全部外に散らす。ラモスさんは機嫌が悪くなって、俺のところに来て『つまんねー』って」

 とバラし、一同大笑いした。

 最後はお金の話で大盛りあがり。昔は勝利給がなく、日当が1万円。そこで柱谷氏は、91年のキリンカップのバスコ・ダ・ガマとの試合の前、協会の人と思われる人物に勝利ボーナスをくれるよう直訴すると、その人物は、

「やるから勝て!」

 と即答。なんとその人物は当時技術委員会にいた川淵三郎氏だったという。

 勝利給がもらえると聞いた選手は大喜び。カズこと三浦知良は、

「現金ですか?」

 と聞いたという。ここでも一同は大笑い。福田氏によれば、

「キリンカップで優勝したとき50万円もらえた。当時サラリーマンだったからうれしかった。W杯予選のイラク戦(ドーハの悲劇となった試合)は勝てば100万円がもらえるはずだった。W杯出場で1000万円だった」

 ただ、一同はお金は関係なくとにかくW杯に出場したかったという。どれも今からは考えられない話だが、それが当時の日本代表のアグレッシブさにつながっていたのかもしれない。

(鈴木誠)

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