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「僕は何者なんだと…」サッカー元日本代表・李忠成が吐露した「帰化の真相」

 サッカー日本代表として活躍し今季限りで引退した李忠成氏が、なぜ日本に帰化したのか、鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演し理由を明らかにした。

 李氏はFC東京に入団したプロ1年目にU-19韓国代表候補に選ばれ、合宿に参加。そこでこんなことがあったという。

「自分は韓国人だと思っていたが、韓国で『お前は純韓国人じゃない。かといって日本人でもない』と言われた。僕は何者なんだと自分のアイデンティティが壊れた。帰化して活躍することで僕と同じような境遇にある在日韓国人や在日イタリア人、在日アメリカ人などどんな人にも、元気を出してもらえればいいなと思った。だから、『李』という名前を残したかった」

 帰化を決めてからはちゃんとした人になるべきと考え、服装や言動、所作などすべてを変えたという。

「だから五輪に絶対出ないといけなかった。評価は変えられるけど、結果は神様でも変えられない。僕はストライカーだったので、ゴールという結果は消せない。続けていけば日本代表にもなれるし、五輪に『李忠成』として出られる。そのことで同じような境遇の人が希望や元気を持てればいい」

 しかし、出場した北京五輪はナイジェリア、オランダ、アメリカとグループリーグを戦い、3試合で1点しか奪えず3連敗に終わった。理由を李氏は、

「五輪を欧州のスカウトの目に留まるための大会だと、みんな捉えていた。個がどう輝いてビッグクラブに行くのかという感じだったので、まとまりがなかったことが結果につながった。やりきったという気持ちはない。ボコボコにされて終わった。得たものはない」

 と振り返った。

 李氏はその後、日本代表として11年のアジアカップに出場。決勝のオーストラリア戦で豪快なボレーシュートを決めて優勝に貢献。同じ境遇の人に元気と勇気を与えたのは間違いない。

(鈴木誠)

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