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巨人・阿部新監督「トホホ失笑」の深刻ジレンマ(1)阿部監督の言葉のセンスに原前監督も苦笑い

 プロ野球・巨人のファンフェスタが11月23日に東京ドームで行われ、巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏(87)が来場し、元気な姿を見せた。にもかかわらず阿部慎之助新監督(44)の〝お披露目会〟は、どう見ても大いに盛り上がったとは言えない様子だった‥‥。

 ミスターは昨年9月に自宅で尻もちをついて後頭部を打ち、都内の病院に搬送されて一時入院。退院後に中日との今季開幕戦を東京ドームのVIP用バルコニー席で観戦している。ただし、この日は車いす姿ながらスーツを身にまとってグラウンドに〝サプライズ登場〟したのだ。

 阿部監督から「あの言葉をいただきたい」とリクエストされると、振り絞るように「来年は絶対勝とう。大いに勝とう。勝つ! 勝つ! 勝つ!」と力強い言葉を投げかけた。公の場で肉声を披露したのは久しぶりだったが、スタンドの反応は淡々としていた。〝生ミスター〟への拍手こそ沸き起こったが、かつてのような割れんばかりの大歓声とはならなかったのだ。

「翌日のスポーツ紙は1面扱いにした社もありましたが、正直、現場の空気は重かった。他に注目すべき話題がなかったことで、各巨人番たちは仕方なくミスターに焦点を当てざるをえなかったんです。案の定、WEB用で配信したミスター関連の記事のPV数は惨憺たる数字だった。そんな慣習化した〝テコ入れ策〟に奔走せざるをえないほど、阿部巨人は船出早々から話題作りに四苦八苦しているんです」(スポーツ紙デスク)

 球団OBも思案投げ首で、

「出たがりのミスターは、基本的に巨人絡みのイベントでオファーがかかれば、まずノーとは言わない。まして監督ラストイヤーにルーキーとして迎え入れた阿部の監督就任となれば、体調が万全でなくても出ていこうとするはずです。それを計算に入れていたのか、巨人サイドはミスターに『教え子の阿部監督のためにも‥‥ぜひ出ていただけませんか』と言葉巧みに打診したといいます」

 遮二無二〝巨人軍の象徴〟に頼らざるをえなかったのも無理はない。先にも触れたが、とにかく阿部監督率いる新生巨人への注目度が著しく低いのである。

 10月6日、都内で行われた就任会見の場で阿部監督が「来年度は『アレ』ではなく『アベ』でいきたいと思います」と声高らかに発言した。

「今季日本一に輝いた阪神のスローガンを引き合いに、Vを目指す決意をジョーク交じりで口にしましたが、会見場の雰囲気は思いっ切りスベッていた。『寒い』なんていうレベルではないんです。当の阿部監督はドヤ顔でしたが、会見場の方々から失笑が漏れ、完全にシラケムード。座っていたマスコミ関係者の誰もが『やっちゃった‥‥』と思わず顔を見合わせ、同席していた原辰徳前監督(65)も対応に困り果てて苦笑いするしかありませんでした。阿部監督の言葉のセンス、発信力のなさを表す最たるものだったからです。だから日々の話題を作り出すことができないというのが、まさに就任前から巨人フロントが危惧していた点でした」

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