大補強で台風の目になりそうだ。オフの間に美容整形で顔面改造した、日本ハムファイターズの新庄剛志監督のことである。千葉県鎌ケ谷市でのスタッフ会議に登場すると、
「今年は自然体でいきますよ。ガンガン新庄剛志を出していく。勝負の年ですし、もう土台はできた。最低でもクライマックスシリーズは行きたい。ドラマを作りますよ」
と大風呂敷を広げた。スポーツライターが語る。
「過去2年は連続最下位に沈み、今年が就任3年目。優勝争いに加われば慰留されそうですが、もし今年もBクラスという事態になれば、退任の流れが出てきます。球団は『ポスト新庄』を見据えて、次期監督となる稲葉篤紀GMを現場復帰させ、2軍監督に仕立てている。どちらに転んでもいいように、準備はできていますね」
選手層は確実に厚くなった。
「フロントも全力で優勝を狙いにいっています。メジャーリーグの大物ホームラン打者フランミル・レイエスを獲得し、オリックスからFA宣言した山崎福也も口説き落としました。ドラフトでは東洋大学の即戦力ルーキー・細野晴希の獲得に成功。先発候補の新外国人パトリック・マーフィーまで獲ってきました。昨年、新球場が開場して観客が増え、20億円以上の利益を作ったことで、強化費は潤沢に。完璧に近い補強ができました」(前出・スポーツライター)
既存の野手では万波中正と松本剛、清宮幸太郎、野村佑希らが揃う。投手の軸には残留した加藤貴之や伊藤大海、そして抑えには田中正義が座る。
あとは監督の腕次第、といった様相なのである。
(田中実)