社会

能登半島地震が落としたテレビ局への暗い影とCM差し替えラッシュ

 元日に発生した能登半島地震が、テレビ局にも暗い影を落としている。

 元日は全国ネットの正月特番が目白押しだったが、地震速報などの緊急的な番組に切り替えたことで、多くは番組途中で打ち切られたり、そもそも放送されないままお蔵入りせざるをえないものもあった。

「なにしろ放送しないことには、制作費を回収できませんからね。『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)は1週間後に振り替えて放送しました。番組途中で打ち切られた『さんタク』(フジテレビ系)は、カットされた部分がようやく1月20日に放送されることに。ただ、ローカル枠のため、東海地区では1月27日の放送になるなど、系列局によって放送日が異なることになりました」(在京テレビ局関係者)

 一部番組では現在も、ACジャパンで代用するCM差し替えが継続されている。在京テレビ局関係者が続ける。

「最も敏感なのは、生命保険会社のCMですね。特に被災地の民放テレビ局では、今でも差し替え対象になっています。関東地区でも最近まで、ACジャパンに差し替えている生保会社がありました。被災地ではこのほか、全国チェーンのファストフードCMもカットされています。地震の被害で営業できないことが響いています。ローカルCMでも葬儀、パチンコホール系は電力事情や社会事情を考慮して、CMを見合わせているようです」

 平時に戻るには、まだまだ時間がかかりそうだ。

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