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北澤豪が語ったJリーグ黎明期の裏側「鉄板スパイクで開幕戦」と「ジーコのツバ吐き退場劇」

 元サッカー日本代表の北澤豪氏が鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演し、自身のサッカー人生を振り返った。その中で、Jリーグスタート時に起きた2つの大きな出来事の裏側を明らかにした。

 まずはJリーグの開幕戦だ。横浜マリノスとヴェルディ川崎が国立競技場で戦ったこの試合は、オープニングイベントが行われた。だが北澤氏は試合の2カ月前に、左足を疲労骨折してしまう。試合には後半から出場したのだが、

「あんまり覚えてないんだよね。もう、必死すぎて。それまで歴史というものに自分が重きを置かず、思うがままにサッカーを楽しんでいた。だけど、この試合は歴史に残るから、絶対出なきゃいけないと思った。骨折の治療に3カ月かかるって言われたので、60カ所ぐらい病院に行った。最後は祈ることまでして治った」

 出場のために、祈祷に頼ったというのだ。とはいえ、完治にはほど遠く、

「松木(安太郎)さんもわかってくれたよね。俺を使ってくれるんだもん。靴が曲がらないように、鉄板を入れた下駄みたいなスパイクで出ていった。松木さんはそれを知っているんだけど、使ってくれた。素晴らしい監督だと思う」

 松木安太郎監督のおかげで、歴史に名を刻むことができたというのである。

 開幕したこの年にもうひとつ話題になったのは、1stステージを制した鹿島アントラーズと2ndステージの覇者・川崎が激突したJリーグチャンピオンシップ。第2戦で川崎がPKを獲得すると、ジーコがボールにツバを吐いて退場に。それを近くで見ていた北澤氏は、

「俺はすごいと思った。『絶対負けたくない。ふざけんな』みたいな思い。俺も性格的にそういうタイプだから『わかる』って思った。否定はできなかった。世界のジーコが、たかが日本のJリーグでツバをかける。びっくりしたね。そこまで俺はなれるか。立派だと思いました」

 子供たちが見ている中でツバを吐く行為はよくないが、選手としてはすごいと思ったのである。どちらも今では考えられないことだが、それだけ熱意があったということだろう。

(鈴木誠)

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