12日に最終回を迎えた佐藤健主演ドラマ「天皇の料理番」(TBS系)が視聴率17.7%を記録。全12話の平均視聴率は14.9%となり、木村拓哉主演ドラマ「アイムホーム」の14.8%を抜き、今年の民放連続ドラマで最高の数字となった。
「まず、森下佳子さんの書いた脚本が素晴らしかったですね。森下さんは『JIN-仁-』などTBSでドラマの脚本を書いてますが、全てプロデューサーは石丸彰彦さん、演出は平川雄一朗さんの体制で作っています。脚本はプロデューサーの指示で何回も書き直されるので、ストーリーの整合性が取れなくなるケースも多い。その点、森下さんたちはお互いが信頼し合い、刺激を与えつつ、任せるところは任せていますからね。第1話から最後まで面白い作品になりました」(TBS関係者)
「毎日、弟のことを考えていた」という兄役の鈴木亮平と、彼を「兄やん」と慕う主演の佐藤健との絆は演技にも反映された。二人は2009年の「メイちゃんの執事」(フジテレビ系)で共演している。
「佐藤さんは準主役で、鈴木さんは大勢の執事役の中の一人でした。佐藤さんは前年の『ROOKIES』(TBS系)で悔しい思いをした経験から、俳優業に燃えていたものの、まだ評価されるレベルではなく、鈴木さんはあまり彼を注目していなかったそうです。ですが、今回の共演で『6年前と全然違って驚いた』と言っていました。一方、佐藤さんは当時、脇役だった鈴木さんの演技を見て『こんな役者になりたい』と目標にしていたそうです。今回、佐藤さんは鈴木さんに褒められるたびに嬉しそうに照れていましたね」(ドラマ関係者)
鈴木は自身のブログで「兄やんは、放送で健の包丁さばきを見るたび、いつも感動しています。その裏に、どれほどの努力、どれだけの一人きりで重ねた時間があったことか」と書いている。今作だけでなく、佐藤の6年間の努力にも賛辞を贈っているのだろう。
(中村葵)