最近、一部メディアが「週刊少年ジャンプ」で掲載された「ジョジョの奇妙な冒険」に実写化の動きあると報じ、ファンが騒然となっている。
「ジョジョ」といえば、多くのディープなファンがいることで知られ、これまでも幾度となく実写映画化の噂があったものの、一度も実現したことがない“超大物”作品。数年前には嵐の松本潤主演で実写化されるという“奇妙”なほど現実味のある噂が流れたこともある。
「今回の報道では、山崎賢人が主人公のジョジョを演じるとされています。『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』『ちはやふる』など、今の映画界は漫画原作がブームですし、『ジョジョ』の実写化も十分ありえそうな話です」(映画ライター)
ネット上では、山崎がジョジョのイメージに合わないという声も殺到しているが、それ以前に「そもそも実現が不可能」という意見が多く聞かれる。漫画誌の編集者が解説する。
「これまで何度も実写化が噂されながら実現してこなかった理由の一つが、邦画の予算で『ジョジョ』の世界を実写化するのは無理だからです。今回、映画化の話が浮上しているのは原作の第3部ですが、このシリーズは日本から東南アジア、中東を通ってエジプトを目指すという壮大な物語。とんでもなくお金かかかります。となると、物語を端折っていきなりエジプトあたりから始まるということになりかねません。そんな『ジョジョ』なんて誰も観たくないでしょう」
また、第3部は過去に深刻な問題が起きている。2001年にアニメ化されているのだが、悪役がイスラム教の聖典であるコーランを読みながら、主人公の殺害を命じたシーンがイスラム教に対する侮辱だとして大問題に発展したのだ。
「中東では『テレビ局を爆破しろ』という過激な意見まで出たそうで、原作コミックスやアニメDVDが出荷停止になりました。同じ過ちを繰り返すことはないでしょうが、製作にあたりナイーブにならざるをえないのは間違いありません」(前出・漫画誌編集者)
はたして、それでも実写化に踏み切るのか?