政治

新聞・テレビが報じない「豊洲新市場」動乱“10大スクープ”(7)地下「有害物質」危険度

20161006a7th

 9月10日、小池知事が緊急記者会見にて明らかにした地下空洞問題。会見で、

「いつ、どこで、誰が何を決めたのか明らかにする」

 と憤った。

「地下空洞にたまった地下水からは、多様な有害物質が検出されている。環境基準値内ではあるものの鉛、ヒ素、六価クロムが検出された。20日には『検出された時点でアウト』と呼ばれる青酸カリの一種とされるシアンまでも見つかりました」(都議会議員)

「重金属のはなし」(中公新書)の著者で、東京農工大学環境資源科学科の渡邉泉准教授が、その危険性を解説する。

「六価クロム、ヒ素は土壌で分解されることなく、毒素が残り続けます。そもそも数値は雨量に恵まれた今年の夏での数字です。乾燥しやすい冬では余分な水分が蒸発し、濃縮されるため高い数値を示す可能性が非常に大きい。今、安全性を判断するのではなく、全季節で検査を行ってからにするべきでしょう」

 しかしながら汚染物質は地下にある。地上の「豊洲産」水産物まで汚染し、それを食べる消費者への健康被害まで及ぶのだろうか。

「市場に滞在する時間が短いため、食品への危険性は低いでしょう。むしろ危険なのは市場労働者です」(前出・渡邉氏)

 渡邉氏が注目するのは、発ガン性物質のベンゼン。建設前の08年、豊洲では、環境基準値の4万3000倍もの量が検出された。盛り土などの対策を施したものの、6月に都は建物内の大気が基準値内ながら汚染されていたことを発表した。

「盛り土の安全性について、約10年は大丈夫でしょう。しかし20~30年となるとわかりません。ベンゼンは揮発性が高い。盛り土があっても、高温になることで、容易に大気中に放出されます。日常的に吸い込めば、30~40年後、多くの労働者に深刻な健康被害が起こる可能性があります。理想的には、何らかの方法で、汚染源を根治するべきです」(前出・渡邉氏)

 犯人捜しもさることながら、やるべきことは「安全」にあるようだ。

カテゴリー: 政治   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係
2
新2軍球団「オイシックス新潟」でくすぶる元広島・薮田和樹と元阪神・高山俊の「1軍復帰ロード」
3
あの「号泣県議」野々村竜太郎が「仰天新ビジネス」開始!「30日間5万円コース」の中身
4
【ドラマ「Believe」】受刑者キムタク「スタイリッシュでカッコいい&丸刈りナシ」押し売りだらけの超ウンザリ感
5
上毛電鉄「800形」新型車両が全線営業開始!「700型」とは違う「ガッカリ&歓喜」ポイントがあった