開幕戦に訪れた実父・納谷宣雄氏が五十路を迎えた息子について語る。
「今回の試合では65分ぐらい出て、ある程度は動けていたね。ただ、年々、ケガの治りが遅くなって、以前は1週間で治ってたものが1カ月かかるようになった。60歳まで続けるって?いや、本人はそれぐらいの気持ちでやっているということでしょう」
とはいえ、そうした気持ちを持てるのも、自信があるからだろう。ド派手な言動ばかり目立つが、外見ばかりではなくスーツの下には50歳とは思えない鍛え上げられた筋骨隆々の肉体が隠されている。
「体脂肪1ケタ台という驚異的な肉体は全て節制のたまものです。40歳を過ぎてからは特に食事に万全を尽くすようになり、常に高タンパク低カロリーのものを摂取しています。カズは遠征に帯同するトレーナーのほか、専属の栄養士まで雇っていて、『これ食べて大丈夫?』と、食べる前に食事の写真を撮って、栄養士に確認しています。今でこそ、ライザップなどのダイエット法に取り入れられているやり方ですが、実はカズさんが先駆者なんです」(スポーツ紙記者)
大手グループのほうがキングカズ方式を取り入れたのかもしれない。
「シーズン中はお酒を絶ち、夜8時に就寝して6時に起きる。そんなストイックな生活ぶりは若手のJリーガーにはマネできないはず。もっとも最近は、『無理をするとかえってストレスがたまる』と言い放ち、焼き肉でもカツ丼でも食べているそうです」(サッカーライター)
ピッチ外でもカズの即効技は冴え渡る。ブラジル留学時代に、当時JALのキャンギャルだったりさ子夫人(49)をグラビアで見初めて、交際したというのは有名なエピソードだ。
当時を知るサッカー関係者が語る。
「19歳で一時帰国した際に、知り合いの記者に『このコの連絡先を教えてよ』と逆取材。当時は、まだJリーグも始まっていなかっただけに『ミウラカズって誰?』状態だったため、1週間後に事務所の電話番号だけ教えようとすると、『もう大丈夫。さっきお茶してきたばかりだから』と、まさに異次元の速攻で口説くテクを見せつけていました」
ゴールを目がけて速攻でバモラ(レッツゴー)! と猪突猛進するのは生来のストライカーの証しだろう。
カズの代名詞といえば、ゴールを決めたあと、サンバのステップを踏んで右手を掲げる「カズダンス」だ。
「最近になって、元ブラジル代表のカレカのマネをしたのがきっかけだったと告白しています。でも、かつて横浜マリノスの城彰二がマネしたところ、カズから『誰の許可を取ったんだ!』と説教された」(前出・スポーツ紙記者)
なんとカズダンスは許可制だった!
「その後、昨年、大久保嘉人がJ1得点『139』というカズ超えのゴール後に披露した際には、事前に本人に許可を取って、カズダンスを披露しています。もっとも、今ではカズ自身が誰でもマネしていいと使用を解禁しています」(前出・スポーツ紙記者)