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オープン戦最下位…巨人30億円大補強が生んだ「チーム崩壊」(1)緊急補強でWBCの大物を…

 オフに大型補強を敢行し、日本一奪還を目指す巨人だが、若手の飼い殺し、期待されていた新戦力の故障や不振などが重なり、チームは開幕を待たずして崩壊状態に近づいているという。巨大戦力の裏で何が起こっているのか。その深層をレポートする。

 V奪還に向け、5年総額15億円(推定、以下同)で入団した陽岱鋼(30)らFA3選手を獲得するなど、昨オフ、総額30億円もの大型補強を行った巨人。ところがオープン戦17試合のチーム成績は打率1割9分3厘、防御率4.74は12球団ワースト(3月23日現在)。3月16日のソフトバンク戦から6連敗を喫するなど、他球団を圧倒する戦力を持ちながら、最下位に低迷した。いったいなぜなのか。大型補強がチーム内に軋轢を生み、内部崩壊の危機に瀕しているというのだ。球界関係者がチームの内情を明かす。

「オフの大型補強で、若手選手がやる気をなくしている。そもそも補強で獲った大物が活躍していればいいけど、そうではないでしょう。陽が1番で出場してバリバリ打っていれば、これはしかたがないと諦めもつくけど、そんなことはない」

 陽は2月の宮崎キャンプ中に下半身の張りを訴えて別メニューで調整中だったが、3月19日のイースタン、ヤクルト戦に先発出場。初回の第一打席に空振り三振に倒れた直後に下半身の痛みが再発、途中交代するなど開幕二軍スタートが濃厚である。

「2年目の重信慎之介(23)や、三塁から外野にコンバートされた岡本和真(20)、内外野を守れる立岡宗一郎(26)らは、『どうせケガが治ったら(陽を)使うんでしょ』という気持ちになっている。自分はそれまでの穴埋めだと。外野には陽のほかに長野久義(32)やギャレット(35)、亀井善行(34)もいる。若手選手たちは中途半端な飼い殺し状態で、クサり始めていますよ」(前出・球界関係者)

 さらに4番候補として、13年に楽天でプレーし、球団初の日本一に貢献したマギー(34)を1年総額3億4000万円で獲得したが、オープン戦の打率は1割台というありさま。「楽天時代とイメージが違う」と落胆の声が上がっている。

「楽天在籍時と比べ、10キロ以上は太っている。明らかにウエイトオーバー。宮崎キャンプで守備練習を見たけど、とても三塁を守れる動きではなかったね。一塁で起用するのも厳しいと思うよ。しかも左膝の状態も芳しくないようで、スイングスピードも落ちている。『本人はまだ十分やれる』と言ってるけど、楽天時代のような活躍ができるとは思えませんね」(NPB関係者)

 首脳陣が主軸と期待していた2選手が開幕スタメン落ち確実という状況下、フロントは新たな緊急補強に動き出しているという。

「12年にメジャーリーグのメッツで32本塁打、90打点を記録し、今回のWBCでもイスラエル代表の一員としてプレーしたアイク・デービス(30)や、長らくオランダ代表で4番を務めた長距離砲のユレンデル・デキャスター(37)らの調査を進めています」(前出・NPB関係者)

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