スポーツ

オープン戦最下位…巨人30億円大補強が生んだ「チーム崩壊」(2)「不良債権」をつかまされた

 巨人OBで野球評論家の広岡達朗氏は、こうしたフロントのチーム編成を厳しく批判する。

「新戦力として獲得した選手が結果を残せなかったら、GMはクビにすべき。ただ、球団をクビになっても本社に戻れるからね。そういうフロントのぬるま湯体質が弱体化の大きな原因ですよ。野球のことを勉強しよう、生え抜きを育てようという熱意がないんです。だから結局、金を出して選手を集めることしかできない。取っ替え引っ替えのやり方ではチームは一つにまとまらないし、強くなるわけがない」

 さらに広岡氏は、現在のチーム状況についても、痛烈なダメ出しをする。

「余剰戦力を抱え、選手に複数のポジションを守らせるのがダメ。私が現役の時は、各選手が一つのポジションでレギュラーを取るために、必死に練習をした。今の巨人の選手を見ていると、そういった必死さが欠けている。練習量も足りないし、チームに競争がない。頭も使っていない。監督やコーチも甘い。選手サマサマで顔色をうかがっている。ご機嫌を取るのは指導者の役割ではない。もっと厳しく指導しないと」

 目立った若手の底上げもなく覇気のないチームの沈鬱なムードを変える一縷の望みは侍ジャパン組だが、WBC全戦でスタメンマスクをかぶり、チームトップの打率4割5分を残した小林誠司(27)は、阿部慎之助(38)に対して、こんな嘆き節を漏らしているという。

「すでに現役引退後の指導者としての道を見据えている阿部は、小林の教育係を買って出ています。昨年末には自身の捕手論をまとめた『阿部ノート』を伝授。『投手は信頼しても信用するな』など、阿部の持論がつづられていたのですが、小林は『どういう意味なんですかね?』と困惑していました。阿部はWBC期間中もLINEで激励していましたが、小林は『阿部さんから長文のメールが何度も送られてきて、既読スルーすると怒られるのでプレッシャーだ』とこぼしていました」(NPB関係者)

 投手陣で最大の不安材料は、3年総額7億円でDeNAから移籍した山口俊(29)の右肩の状態である。

「巨人は獲得に乗り出していた中日に山口を取られることを恐れ、身体検査を怠った。DeNAは山口の右肩の状態が悪いことを知っていたから大して引き止めもしなかったし、『不良債権を処理できた』と球団関係者がほくそ笑んでいましたね」(スポーツ紙遊軍記者)

 球界関係者も、三軍で調整中の山口の現状を嘆きながら、こう明かす。

「復帰のメドはまったく立っておらず、『第二の山沖之彦』と陰で言われています。94年にオリックスから阪神にFA移籍した山沖は右肩の故障で、一軍で1試合も投げずに引退している。その二の舞になるんじゃないかと。しかも山口はヘンに目立ちたがりだし、首脳陣の言うことは聞かないし」

 とにかく三軍で浮いているというのだ。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    「王座戦」初防衛に王手をかけた「鬼神・藤井聡太」の勝利の方程式は「パイナップル・キノコ抜き・室温20度」

    いくら漫画でも、こんな展開は描けない。将棋の第72期王座戦5番勝負第2局が9月18日、名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで行われ、午前9時の対局開始からわずか30分で76手まで進む「AI超速将棋」を藤井聡太七冠が制して2連勝。王座戦初…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
プロ野球FA戦線「移籍大穴候補」に浮上したDeNA主軸と阪神の代打男「それぞれの動機」
2
【緊急】中日に「異常事態」発生!退団即呼び戻し&指導経験ゼロの「球団広報」がコーチ就任って…
3
「夜の営みが一番うまかったのは誰?」に困惑した熊田曜子が「さらなる直球質問」で明かした大物芸人との関係
4
【今季回顧】中日・涌井秀章「1打席22投球」プロ野球珍記録を江川卓が絶賛「よっぽど冷静なんですよ」
5
山健組・中田浩司組長「殺人未遂事件で無罪判決」にあった「ミスター無罪」の存在