芸能

ビビアン・スーが「抗日映画」に自腹出資

 1990年代後半に、南原清隆、天野ひろゆきとのユニット「ブラックビスケッツ」(以下ブラビ)で人気を博したビビアン・スー(36)。99年の解散後は活動拠点を母国・台湾に移し女優として活動している。昨年からは日本での音楽活動も再開しているものの、ブラビ時代に比べればイマイチ浸透度に欠けているのも事実。
 そんなビビアンの名前が意外なところで話題になっている。今月9日に台湾で封切られた映画「賽徳克巴莱(セデック・バレ)」にメインキャストの一人として出演しているのだが、この映画がなかなか〝クセモノ〟なのだ。
 この映画は、1930年に台湾の先住民族セデック族が日本の統治に抵抗した「霧社事件」を描いた作品。ビビアンが演じるのは、日本人化された先住民族・高山初子(台湾名はオビン・タダオ)。日本側と先住民族側との間の板挟みとなる役柄だ。
 題材が題材だけに、日本人はヒール役として描かれている。4日に現地で開かれたプレミアム試写を観たマスコミ関係者が語る。
「前後篇2時間ずつなのですが、前篇は、先住民族が霧社(村)各地の駐在所や学校で日本人を殺戮する場面がかなりを占める。先住民族が大きなナタで日本人のナマ首を飛ばすシーンも多く出てきます」
 地元台湾では、6月に予告編がYouTubeに登場すると、1週間足らずでアクセス数が60万を超えるなど公開前から注目を集めた。また、現在開催中のベネチア国際映画祭でも上映され、その独創性が称賛されている。
「上映が終わると、約800人の観衆からの拍手がエンドロールまで10分くらい続きました。上映後の拍手は3.5分続けば好評と言えるので、セデック・バレの評価はかなりのものだと見ていいでしょう」(ベネチアで取材している映画ライター)
 一方で、海外メディアからは戦闘シーンの残虐さと長さを指摘する意見も多く、事件の中心人物、モール・ルダオについても「英雄か否か判断がつきかねる」という声が上がっている。
 ビビアンは出演だけでなく、製作費の不足を自腹で補うなど意欲的に参加。それだけに、日本のインターネット上では「日本であれだけ稼いだのに反日映画に肩入れするのか」などといった過剰な反響も見受けられる。台湾在住のジャーナリストが解説する。
「この作品に出演するために他の多くのオファーを断るなど、思い入れが強かったのは事実。ただ、反日的思想からというよりも、彼女の祖母が先住民出身ということもあって、若い世代に先住民の歴史を知ってもらいたいという気持ちが強かったようです」
 本作以外にも今年は、ラブコメディや時代劇アクションなど、これまでのイメージとはガラリと変わった分野に挑戦することが決まっているビビアン。〝抗日〟映画出演も、仕事の幅を広げるという意図なのか。

カテゴリー: 芸能   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
DeNA大型新人・渡会隆輝「とうとう2軍落ち」に球団内で出ていた「別の意見」
2
「趣味でUber Eats配達員をやってる」オードリー若林正恭に「必死の生活者」が感じること
3
桑田真澄に「偉業を全て盗まれた」同級生の元バッテリー捕手が明かす「ほとんど完全試合」時代
4
「3Aで最多安打記録」巨人に新加入の外国人ヘルナンデスに「超不吉なデータ」
5
ラモス瑠偉「W杯惨敗サッカー日本代表コキ下ろし」に抗議電話15万5000件/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」