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Posted on 2026年10月01日 11:30

【大相撲番付】所要6場所「スピード十両昇進」の旭富士が目指す「1場所通過で幕内へ」と「モンゴル旋風再び」

2026年10月01日 11:30

「史上最強の新弟子」と呼ばれた男が角界を席巻する日は、そう遠くないのではないか。
 日本相撲協会は東京・両国国技館で九州場所(11月8日初日・両国国技館)の番付編成会議を9月30日に行い、西幕下筆頭の旭富士(伊勢ケ浜)らの新十両昇進を決めた。

 第63代横綱だった先代伊勢ケ浜親方のしこ名を継いだ旭富士は、6場所制となった昭和33年(1958年)以降で板井、土佐豊、常幸龍、炎鵬に並ぶ史上最速記録(付け出しを除く)となる所要6場所でのスピード昇進。

 秋場所は2日目に栃大海(春日野)に敗れたが、その後は5連勝して6勝1敗で関取の座を掴んだ。今年初場所に序ノ口デビューし、その後は序ノ口、序二段、三段目、幕下のそれぞれで優勝を飾っている。
 7月の名古屋場所では9日目に生田目(二子山)に敗れ、序ノ口デビューからの連勝は歴代3位の25で止まったが、秋場所は決定トーナメントを制する勝負強さを見せた。

 2018年春にモンゴルから来日し、神奈川県の旭丘高校に留学。卒業後は伊勢ケ浜部屋に研修生として加わった。しかし外国出身力士は1部屋1人というルールの壁があり、当時は部屋に現親方の横綱・照ノ富士がいたため、なかなか初土俵を踏めなかった。
 だが初土俵までの4年半、部屋でみっちりと稽古を積んだのは無駄ではなかった。スポーツ紙大相撲担当記者は、スピード出世についてこう話すのだ。
「普通は入門して4年半も稽古する力士などいません。おかげで前相撲前から申し合いは関取衆と互角だったし、関取昇進は時間の問題だと思っていました」

左右で四つ相撲が取れるので大崩れする可能性は低い

 十両昇進は旭富士にとって、単なる通過点にすぎない。
「昇進決定時に『来場所には(幕内に)上がるから』と宣言していたから、相当な自信があるんでしょう。確かに全勝や14勝1敗などと高いレベルの優勝なら、1場所通過も夢ではありません」

 角界には横綱・豊昇龍(立浪)や大関・霧島(音羽山)など、番付上位にモンゴル出身力士がいる。ところが豊昇龍は昇進以降、優勝ゼロどころか、満足に本場所を務め上げてもいない。霧島も秋場所では千秋楽に勝ち越しを決めるのがやっとで、横綱昇進は振り出しに戻った。
 かつて元横綱・朝青龍や白鵬らが角界に旋風を巻き起こした時代と比べ、モンゴル勢にはさほどの勢いはないのだ。

「187センチ、152キロの旭富士は力士としては理想的な体だし、左右で四つ相撲が取れる。大崩れする可能性は低く、このままイッキに番付上位まで駆け上がる可能性は大でしょう」(ベテランの相撲ライター)
 秋場所前に肋骨を骨折しながら相撲を取り切り、関取の座を勝ち取った根性、気迫、気力がある。近い将来、大相撲に再びモンゴル旋風を巻き起こす存在になるかもしれない。

(阿部勝彦)

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