社会
Posted on 2026年10月14日 07:15

大阪「だんじり横転事故」連発で死傷者が出るのは誰の責任か「祭り参加を断ると何か言われる」同調圧力の悲鳴

2026年10月14日 07:15

 大阪府内でだんじりの横転事故が相次いだ。泉佐野市と泉大津市で起きた10月10日の事故では男性2人が死亡し、16人が重軽傷を負った。その1週間前の10月3日には堺市で横転事故が起き、男性11人がケガをして病院に搬送されている。
 こうした事故で出てくるのは「危険を承知で参加したのだから、全て自己責任ではないか」という考え方だ。しかし、本当にそれだけで片付けていいのだろうか。

「祭りへの参加を断ると、周囲から何か言われるのではないか」
 地域によっては、そんな圧力を感じるという切実な声がある。筆者が以前、だんじり祭りを取材した際には「危ないから子供を参加させたくない」という保護者の声を聞いた。
 祭りに参加するかどうかは本来、ひとりひとりが自由に決められるはず。しかし地域のつながりや周囲の期待があれば、危険を感じていても断りにくい人がいるかもしれない。

何が行われていたのかを検証する必要がある

 そうした事情を無視して、参加した本人の責任だと決めつけてしまうのはどうなのか、だ。危険を承知していたとしても、それだけで事故の責任が全て本人にあるとはいえないだろう。
 もちろん、今回の事故の原因や責任の所在は、今後の調査を待つ必要がある。特定の個人や運営側に責任があると、現時点で断定することはできない。

 だからこそ、事故が起きた時には参加者の覚悟だけでなく、安全を守るために何が行われていたのかを検証する必要がある。「自分で参加したのだから自己責任」のひと言で済ませてしまえば、事故を防ぐために何ができたのかという問題が置き去りになるからだ。

 問われているのは、参加者がどこまで危険を受け入れるかだけではない。危険を感じても参加を断りにくい環境はないのか。そして事故を個人の責任だけにしていないか。相次ぐ事故を機に、改めて考える必要がある。

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