社会
Posted on 2026年07月04日 13:00

最強AI「Fable 5」が復活したら世界で「バカになった」酷評!「安全装置」追加が招いた「細かい回答拒否」

2026年07月04日 13:00

 世界のAIユーザーが待ち望んだ最強モデルの復活が、予想外の不満を生み出してしまった。
 米アンソロピックは日本時間7月2日、最新AIモデル「Claude Fable 5」へのアクセスを再開。Fable 5は6月9日に発表された「ミュトス級」の一般向け超高性能モデルで、長時間の推論やコーディング、調査、エージェント作業に強いとされていた。

 ところが6月12日、アメリカ政府が「国家安全保障上の懸念」から、Fable 5と上位モデル「Mythos 5」に輸出規制を適用。同社は外国籍ユーザーを即時に判別できないとして、全ユーザーのアクセスを停止していた。

 それから約3週間。ようやく復活したFable 5の性能に異変が生じているという。ITジャーナリストが語る。
「海外の開発者コミュニティーでは『バカになった』『前とは完全に別モノ』といった評価がなされています。回答のキレがなくなり、単純なコーディング作業でも思ったように使えない、との指摘が相次いでいます」

自動的に以前のモデルに切り替えられる

 AIがバカではどうしようもないが、なぜそんな事態になっているのかといえば、
「Fable 5の頭脳そのものが劣化したわけではありません。問題は、復活にあたって追加された安全装置です。アメリカ政府が問題視したのは、Fable 5にソフトウェアの脆弱性を見つけさせ、悪用コードのヒントまで出せる可能性でした。そこでアンソロピックは、危険と判定したリクエストをブロックしたり、細かな回答を控えさせるようにしたのです」(前出・ITジャーナリスト)
 つまり、Fable 5が考える前に止められてしまうケースが増えたというわけだ。

 ITジャーナリストが続ける。
「開発者からすれば、コード修正やデバッグは日常作業。しかし『不要なコードの削除』『実行環境の確認』といった当たり前に使う言葉が、セキュリティー関連の危険な作業と誤判定されて、自動的に以前のモデルに切り替えられる。ユーザーが『バカになった』と感じるのは、最強の頭脳にアクセスできていないからなのです」
 人間の警戒心が最強AIを錆びつかせてしまったのである。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

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