社会
Posted on 2026年01月10日 18:01

警鐘レポート「2026年重大危機」に備えよ!(2)生ハムはスペイン産が市場の7割

2026年01月10日 18:01

 昨年は2万品目を超える食料品の値上げに加え、主食である米の価格が高騰。さらに鶏インフルエンザの影響で、鶏卵も23年の「エッグショック」以来の最高値を更新した。この卵に続いて、供給減が懸念されるのが豚肉だ。

 その元凶は豚やイノシシがかかる「アフリカ豚熱」だ。22年1月にイタリア本土で確認されると、日本は生ハムなどの食肉製品の輸入を停止。そして昨年11月、スペインで31年ぶりに発生が確認されたのだ。

 アフリカ豚熱は終息するのか。フードジャーナリストの山路力也氏が解説する。

「スペインで確認されたアフリカ豚熱は、カタルーニャ州周辺の野生イノシシに限られており、今のところ養豚場や家畜豚への感染は報告されていません。現段階で被害は限定的ですが、野生イノシシ由来の感染は長期化しやすく、完全封じ込めには時間を要する可能性があります。今後はバイオセキュリティの徹底と監視体制の継続が鍵となるでしょう」

 この発生確認を受け、日本はスペイン産の豚肉や豚肉加工品の輸入を一時停止した。ワインの肴として親しまれてきた生ハムは激レアな高級食材になってしまうのか。山路氏に聞くと、

「日本ではスペイン産の生ハムが市場の7割以上を占めているため、すでに価格が高騰し始めています。今後、そのシェアをどう埋めていくかがポイントです。代替として他の生産国や国内産の製品への切り替えが進むでしょうが、これまで通りの供給量と価格帯を保てるかは疑問ですね」

 この深刻な感染症の広がりを食い止めようと、国内外で徹底した対策が強化されているのは周知の通り。だが、家畜感染症に詳しい在阪の大手マスコミ関係者は、「感染拡大は養豚業に限らない」としてこう指摘する。

「国内では毎年のように鳥インフルエンザが発生しています。そこに猛暑や豪雨、渇水といった異常気象が重なると、飼育環境悪化によるストレスで免疫が下がったり、衛生管理の面で綻びが出たりして、感染症のリスクが高まりやすい。水産業でも同様です。昨年、広島の養殖カキが大打撃を受けましたが、海水温の上昇などで大量死や大不漁のリスクが高まっています。早期発見と現場の衛生管理をもうひと段階上げるべきだと思います」

 旬の味覚が食卓からひとつ、またひとつと消えていく─。そんな未来はすぐそこまで来ている。

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