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記事全文を読む→「脳梗塞で年内休養」サンドウィッチマン・伊達みきおを襲った「暑熱曝露」ってなんだ!?
サンドウィッチマンの伊達みきおが脳梗塞の治療のため、年内いっぱい休養すると、所属事務所のグレープカンパニーから発表された。伊達は相方の富澤たけしとともにパーソナリティーを担当する「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー サタデー』(ニッポン放送)の8月22日放送を欠席していたことで、体調が心配されていた。
サンドウィッチマンはテレビ・ラジオで十数本のレギュラー番組を抱えるが「帰れマンデー見っけ隊!!」や「かのサンド」「サンドのぼんやり~ぬTV」など全国の観光地や商店街を歩く屋外ロケを伴う番組が多い。
伊達はほかにも単独冠番組「サンド伊達のコロッケあがってます」やゴルフ番組など、屋外ロケ番組に出演。既に休養しているバナナマン・日村勇紀も「バナナマンのせっかくグルメ!!」「バナナマン日村が歩く!ウォーキングのひむ太郎」「ひむバス!」 などの屋外ロケ番組を抱えていた。
伊達や日村のような屋外ロケの達人に襲いかかるのが「暑熱曝露(しょねつばくろ)」、医学用語でいうHeat exposure(ヒート・エクスポージャー)」だ。
2025年に職場の熱中症で死亡または4日以上、休業した人は1,803人、国が統計をとり始めてから、過去最悪となった。過半数が50歳以上だった。死亡者の8割は屋外で倒れ、そのまま亡くなったという。
アメリカ医師会の国際医学誌「JAMA Network Open」に2024年、「暑さは脳梗塞を引き起こす」という論文が発表された。65歳以下の働き盛り8万人を対象にした調査で、気温の高さと脳梗塞の発症リスクには因果関係があるというものだ。
基準気温12.1度に対し、33.3度の暑さの中で働いた(暑熱曝露)人は、それが短時間であろうと、10時間にわたり脳梗塞を発症するリスクが約1.88倍にまで上がったという。
危険なのは、初夏から秋にかけて屋外で作業する農林水産従事者や工事関係者、配送、営業の外回りや芸能人の屋外ロケなど。いや、それだけではない。病院や介護施設、学校、保育園で入浴介助やプール監視をしたり、夕方に空調が切れて蒸し暑い中で残業をするなど、気温33度の環境に身を置いただけで、仕事を終えて眠りについた後も脳梗塞を発症するリスクが1.88倍になるというのだ。
寒さ以上に暑さが大敵な5つの要素
この研究によると、特に「65歳以下/男性/高血圧/脂質異常症」に当てはまる人が脳梗塞を起こしている。伊達は過去の番組で、自身の収縮期血圧が200以上であると打ち明けていた。
心筋梗塞も同様で、アメリカ心臓協会が50歳未満で心筋梗塞を起こした患者を対象に調査したところ、暑さに関連するものが最も多かった。心筋梗塞を起こした50歳未満患者の多くが、発症前に屋外労働や屋外でスポーツをしていたことが明らかになっている。
なぜ働き盛りにとって、寒さ以上に暑さが大敵なのかというと、
●トイレに行く時間が確保できず、自分のペースで水が思うように飲めない
●発汗による脱水症状で、血液がドロドロになる
●屋外では気温が高く血管が拡張するのに対し、冷房の効いた車内や室内に入ると血管が収縮する、ということを繰り返し、血管に負担がかかって脳や心臓に血液が行き渡らなくなる
●ユニフォームやスーツなど、通気性が悪い服を着なければならず、より熱がこもる
●一部、血圧の薬やアイスコーヒーなどのカフェイン飲料、アルコール飲料の利尿作用により、脱水が進行する
どんなに暑くても、寝不足でも仕事を休めない。トイレ休憩も取れない。水も飲めない。働き盛り世代にとっては冬場より夏場の方が、脳梗塞を起こすリスクが高いのだ。
相方の富澤がラジオ番組で明かしたところによると、伊達の脳梗塞は幸いにも「軽症」だという。伊達や日村と同世代の人にとっては、けして他人事ではない。9月に入ってもこまめな水分補給に加え、涼しい場所での休息をとろう。自分の命を守るために。
(那須優子/医療ジャーナリスト)
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