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記事全文を読む→【また激論】女流棋士・西山朋佳が「資格を正式獲得」しても「辞退しろ」の声が上がる「棋士編入」藤井聡太も疑義を…
「また後日、よろしくお願いいたします」
10月13日、女流王将戦三番勝負の第2局で中七海に勝った西山朋佳白玲は、対局後の取材でこう答えた。棋士になる権利を行使するのか、という質問に対するものだった。
10月10日、西山は第6期白玲戦七番勝負第5局で福間香奈を破り、4勝1敗で防衛。通算5期で永世称号「クイーン白玲」の資格とともに、新設された規定(女流タイトルで序列1位の白玲5期で棋士に昇格可能)によって、女性初のフリークラス棋士編入資格を手にした。
2019年度後期の三段リーグでは上位2人が昇段する中、14勝4敗の3位で次点に終わり、2024年から2025年の編入試験は2勝3敗で不合格だった。ところが3度目の正直で手にした権利を、西山はすぐには行使しなかった。
西山に道を開いた新規定をめぐっては、女流棋士だけで争う白玲戦の実績を棋士資格に結びつけることに、賛否があった。
規定は2025年6月6日、日本将棋連盟の総会で可決されたが、その審議では藤井聡太七冠が「棋力の担保は取れているのでしょうか」と質問した。同席した田丸昇九段は、発言を十分に聞き取れなかったとしながらも、反対というより何かを確かめるような穏やかな口調だったと語っている。
その総会から1年余りで西山が資格を得ると、祝福と同時に異論が出た。女性だけが使えるルートは「裏口入学のようだ」という批判であり、「プライドがあるなら辞退すべき」とも。もちろん、本人の選択を尊重すべきだという意見もある。制度への異議が、当の本人に権利を捨てるよう求める話にまでなっているのだ。
兼業可能で女流タイトルの返上義務なし
仮に権利を行使して申請が受理されれば、2027年4月1日付で四段となり、順位戦に参加しないフリークラスから出発する。棋士と女流棋士の兼業は可能で、女流タイトルの返上義務はない。ただ、順位戦のC級2組へ上がるには、成績のよい連続した30局以上で勝率6割5分以上などの条件があり、所定の成績が残せないまま10年が過ぎれば、原則として棋士引退となる。この場合も女流棋士の資格は残るが、資格行使後の10年の重圧が案じられる。
10月10日の会見で西山は、白玲戦の最中は権利行使のことをいっさい考えないようにしていたと話した。
「私だけの問題ではない。家族もいるので、周りと相談して方針を決めたい。冷静な状態で考え直したいと思います」
連盟によると回答期限は10月26日で、その前の21日には女流王将戦の最終第3局がある。権利行使はまさかの辞退がないとも言い切れない。西山の「次の一手」は、どう指されるのか。
(ケン高田)
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