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記事全文を読む→自衛隊と米軍が演習開始「中国軍が台湾に侵攻・上陸」シミュレーションで「在日米軍基地がミサイル爆撃」
自衛隊とアメリカ軍による日米共同統合演習「キーン・ソード」が10月19日に始まった。日米合わせて過去最大規模の5万7000人が参加し、台湾まで約100キロと国内で最も近い与那国島には米軍の地対艦ミサイル「ネメシス」を、九州の大野原演習場には射程1000キロ程度の自衛隊の長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」を初めて展開する。
中国が2027年までに台湾侵攻作戦を展開する能力を持つとの分析を踏まえ、日米は備えを急いでいる。では実際に中国が台湾へ侵攻し、日本もその阻止に加われば、どれほどの被害を受けるのか。
アメリカの研究機関が行った机上演習では、中国軍のミサイルが日本の基地に撃ち込まれ、駐機していた航空機が飛び立つ前に壊されていく。それでも標準的な想定では、中国は台湾を奪えなかった。日本は戦闘用の航空機112機と艦艇26隻を失った。
この演習は、アメリカの有力シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が2023年1月に発表したものだ。2026年に中国が台湾へ攻め込むと仮定し、2500個を超える駒と地図を使って、条件を変えながら24回、繰り返した。報告書の集計表にある日本の損失は、研究チームが標準的な条件を置いておこなった3回の演習の平均である。
戦いの流れはこうだ。中国軍は開戦直後、台湾の基地や艦艇を攻撃し、海を渡って兵士を上陸させる。しかし上陸した部隊が戦い続けるには、弾薬や燃料を船で運び込まなければならない。
台湾軍が上陸部隊を食い止めている間に、米軍の潜水艦や爆撃機が自衛隊の加勢を受けながら、中国の揚陸艦隊を沈めていく。補給が滞った中国軍は、攻勢を続けられなくなった。
この結果は台湾の抗戦と米軍の迅速な参戦、在日米軍基地の使用、長距離から艦艇を攻撃する兵器の効果などを前提としている。
米軍と自衛隊は一方的に攻撃できたわけではない。中国軍は日本の基地や米軍の艦艇をミサイルで狙い、米軍は空母2隻を失った。艦艇は迎撃ミサイルで対抗したが、大量に飛来するミサイルを相手に弾を使い果たし、防ぎきれなくなった。しかも米日台の航空機損失の約9割は空中戦ではなく、基地に駐機している間にミサイルで壊されたものだった。
軍用航空機の格納施設を3000基に急増させた中国
このためCSISは、日本とグアムの航空基地を強化し、拡張するよう提言している。基地の備えでは、中国が先をいく。米ハドソン研究所が2025年1月に公表した分析によると、中国は2010年代初めから、軍用飛行場で航空機の格納施設を、頑丈な強化型と簡易型を合わせて2倍以上に増やし、全国で3000基を超えた。
一方、台湾海峡から約1850キロ圏内の米軍施設では韓国を除き、同時期の増設は頑丈な格納施設2基、簡易型41基にとどまった。
2026年4月に米ミッチェル航空宇宙研究所が公表した研究でも、地上の航空機をどう守るかが課題になった。2035年の台湾防衛を想定した演習では、米空軍の戦力だけで作戦を組むものだった。台湾に近い基地に航空機を配備すれば、空中戦よりも地上で失う機数の方が多くなると見積もられた。
かといって遠くの基地では戦場までの距離が延び、出撃できる回数が減る。研究は航空機を分散させるだけでは足りず、基地を守る防空網や、壊された滑走路をすぐ直す態勢、補給の備えが必要だとしている。
CSISの演習では、在日米軍基地が使えなければ、米軍の戦闘機は十分に戦えないとされた。台湾への近さが支援の強みになる一方、その拠点となる日本の基地も攻撃にさらされるのだ。
(ケン高田)
アサ芸チョイス
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