社会
Posted on 2026年07月16日 07:00

国産通話アプリ「POPOPO」がたった半年で終了!「最大30人通話・生配信・アバター400種類以上」でもできなかった「話し相手」探し

2026年07月16日 07:00

 鳴り物入りでスタートした国産SNSが、わずか半年で幕を下ろす。POPOPO株式会社は7月15日、スマートフォン向け通話アプリ「POPOPO」を9月17日午後3時をもって終了すると発表した。
 7月22日にプレミアム会員の新規登録・更新とコイン販売を停止し、8月31日には新規ダウンロードも打ち切る。終了後はアカウントやアバター「ホロスーツ」のデータが消去され、他サービスへの引き継ぎもできない。

「カメラのいらないテレビ電話」を標榜するこのアプリのサービス開始は、2026年3月18日。音声に合わせてアバターが動き、会話の流れに応じて映像を自動生成する仕組みである。
 最大30人での通話や生配信にも対応し、開始時から400種類以上のアバターを用意する力の入れようだった。

 仕掛け人は「ニコニコ動画」で知られる川上量生氏。個人で運営会社に全額出資し、取締役にはひろゆき氏、GACKT、庵野秀明氏らが就任した。サービス開始時には、通話利用者の中から1人に1億円が当たるキャンペーンまで展開している。

月額800円プレミアム会員費とアバター販売で回収するには…

 それでも会社側が説明した終了理由は「今後の事業環境やサービスの最適化を総合的に検討した結果」というもの。なぜこれほどの布陣でも、短命に終わったのか。ITジャーナリストが解説する。
「通話アプリで最も難しいのは機能を作ることではなく『話し相手』を同時に集めること。自分だけが入れても、友人がLINEやXのスペースに残っていれば、POPOPOを開く理由がない。1億円キャンペーンで一時的にダウンロードを増やせたとしても、毎日の会話習慣までは変えられません」

 独自機能の多さも、必ずしも追い風にはならなかった。ITジャーナリストが続ける。
「テレビ電話、音声SNS、ライブ配信、メタバースが一体になっていたため、初めて触った人には『結局、何に使うアプリなのか』が伝わりにくかった。さらに3D表示や音声連動、リアルタイム配信は運営コストが重い。月額800円のプレミアム会員費とアバターの販売で回収するには、相当な利用者数と課金率が必要となります。定着の兆しが弱ければ、追加投資を続ける前に撤退するのは合理的な判断でしょう」

 超豪華メンバーをもってしても、話し相手までは連れてこられなかったようである。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

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