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記事全文を読む→韓国発アプリSetlog「1時間に2秒だけ撮影」したら動画日記が自動完成する「危険と隣り合わせ」な使い方
子供が毎時間、2秒だけスマホを構えている。授業の合間、登下校時、あるいは自室のベッドの上で。その断片が自動でつながって、1日のVlog(動画日記)になる。
韓国発の無料アプリ「Setlog(セットログ)」が今、中高生の間で急速に広まっているのだ。K-POPアイドル「aespa」のカリナらが使っていると伝えられ、アプリストアのランキング上位に入るほどである。
使い方はいたって簡単。1時間ごとに訪れる撮影枠の中で、好きなタイミングに約2秒の動画を撮るだけ。インカメでもアウトカメラでもよく、その場で撮ったものがそのまま残る。編集も加工もできず、保存済みの動画をあとから差し込むこともできない。撮らなかった時間帯は黒い画面のまま、1日の終わりに全部が自動で1本にまとまり、完成したVlogは他のSNSで共有できる。
若者が飛びついたのには、それなりの理由があった。インスタグラムは写真を盛らねばならず、TikTokは再生数が気にかかり、BeRealは通知が来るたびに撮らなければならないという圧がある。そうした息苦しさが、Setlogにはないのだ。
最大12人、気の置けない仲間だけに日常を見せればいい。「映えなくていい、頑張らなくていい」という気楽さが刺さったのだろう。
ところが、その気楽さには別の顔がある。撮らなかった時間は黒い空白として残るため、グループ全員が投稿する中で自分だけ黒い画面が並ぶと「今日は何もなかった人」に見えやしないかと焦る。
SNSでフォロワー数を競っていた若者が、今度は「誰と身内グループを組んでいるか」を気にし始める。競う対象が変わっただけ、という見方ができるのだ。
もしも「映ってはいけないもの」が混ざっていたら…
問題の核心は「仲間だけだから大丈夫」という油断にある。閉じた12人のグループでも、誰かが画面をSNSに上げてしまえばそれまでだ。今は仲が良くても、関係がこじれれば話は一変する。
加工できないということは、裏を返せば背景を隠せないということになる。たった2秒の動画でも、制服の校章が映れば学校が知れ、窓の外の景色や駅名の看板から、生活圏が割れる。机の上のプリント、バイト先のレジ画面や予約表、厨房の様子、隣に座る友人の顔。本人は何気なく撮っているつもりでも、見る人が見れば、それは1日の行動記録そのものだ。もしそこに「映ってはいけないもの」が混ざっていたとしたら…。
見落とされがちな点が、もうひとつある。このアプリは今のところ広告がなく、完全に無料で使える。公式のプライバシーポリシーによれば、アプリ上で平文のまま集めるのは名前かユーザー名だけで、動画や写真はエンドツーエンド暗号化され、マーケティングやAI学習には使えない仕組みだという。
一方でGoogle Playの表示には「個人情報を収集することがある」とある。無料で使える以上、いずれ方針が変わる可能性が出てくる。今の約束がこの先もそのまま続くとは限らないのだ。
だからといって、頭ごなしに取り上げる話でもない。子供と一度、言葉にしてみてほしい。映してはいけないものは何か。その動画は誰の目に触れるのか。外部に流出する可能性はないか。アプリが安全かどうかを気にする前に、その2秒に何が映り込んでいるかを、親子で確かめる必要がある。
(ケン高田)
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