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記事全文を読む→【名古屋場所】ケガまみれの安青錦が「10勝で大関復帰」を手中にした「スペシャリスト・安治川親方」の手腕「東京から異例の医師呼び寄せ」「専門的テーピング」
大相撲名古屋場所10日目(7月21日・IGアリーナ)で関脇・安青錦が大関復帰に王手をかけた。この日の相撲では横綱・豊昇龍を豪快な上手投げで圧勝。2日続けて横綱を倒した。
「止まったら横綱(豊昇龍)はたくさんの技を持っていますから。自分から攻め続けることだけを考えた」
安青錦は淡々とそうコメントした。
大相撲では2場所連続で負け越して陥落した大関には「特例復帰制度」がある。ベテラン相撲記者が言う。
「1969年(昭和44年)にできた制度です。それまでは3場所連続負け越しで陥落していました。これを2場所連続に変更した。陥落した1場所限定で『関脇10勝』を条件に復帰できることを決めました」
この措置が「甘い」という声は確かにあるが、これがなかなかの狭き門。これまで延べ30人が挑戦してきたが、達成できたのは6人しかいない(元大関・栃東=現・玉ノ井親方が2度ある)。
今場所前の段階で、安青錦の大関復帰は厳しいという声が多かった。春場所に左足小指を骨折、先場所前には左足首を痛めて大関から陥落しているからだ。
これまで18場所でわずか15日しか休んでいない安青錦だが、新大関から在位3場所での陥落は、昭和以降2番目の短さ。相撲人生初の挫折の真っ最中だった。
「10勝したら残りを休場すべき」との声に「ノー」
そればかりではない。今場所8日目(隆の勝戦)で左足親指を負傷。土俵下に転落した際に「指が(土俵に)入ってしまった」と左足親指の爪を損傷(完全ではないにしろ、剥がれた状態)と、これまで痛めていた左足首にさらなる痛みが重なった。
ここで助け船を出したのが、師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)だ。
「知人の医師を東京から呼んで、夜遅くまで治療に専念させた。地方場所に医師を呼ぶことは極めて異例です。その結果、横綱を2日続けて倒すなんて…」(日本相撲協会OB)
安治川親方は現役時代に25歳で右膝半月板と前十字靭帯を損傷、37歳で左アキレス腱を断裂したが、39歳で幕内に復帰している。
「鉄人といえば聞こえはいいが、親方衆の中では、ケガに関するケアはトップクラス」(前出OB)
安青錦の場所中のケガも、専門的なテーピングと鎮静剤を飲めば土俵に立てると判断した。
大関復帰を確実にした安青錦には、「10勝した時点で残りを休場すべき」という声がある。それでも本人は「残りも出ます」と宣言している。
大関特例復帰制度に頼らず、関脇から大関に復帰したのは魁傑(元放駒理事長)、照ノ富士、そして先場所に優勝して復帰した霧島の3人しかいない。
今場所前、安青錦は陥落したにもかかわらず、1100人の招待客を呼んで大関昇進パーティーを開いたが、この不名誉から一気に回復。今場所も横綱と大関の体たらくが続き「土俵の充実」からはほど遠い状況で、安青錦だけが一筋の光になっている。
(小田龍司)
アサ芸チョイス
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