芸能
Posted on 2026年08月23日 10:03

映像ディレクター・佐々木敦規の「お台場ハチャメチャ青春記」〈第2回〉(4)バンジーであわや〝激突〞か⁉

2026年08月23日 10:03

 佐々木は過酷なロケと地獄の編集作業をやり切ったのち、大学を卒業。社会人ADとしてレギュラー番組を持つようになり、しばらくお笑いウルトラクイズから離れた。

 ディレクターに昇格して、番組に戻ってきたのが第10回(92年10月放送)。この時、九死に一生を得る体験をした。

 ロケ地は霞ヶ浦ふれあいランド。「ビルの屋上急転落下! 滑り台バンジージャンプクイズ」でのこと。

 園内のシンボル「虹の塔」でバンジーをすることになり、ダミーの人形でテスト。次にスタントマンが飛び、最後にスタッフが飛ぶことになった。

「若いADはいたけど、『飛べよ』はかわいそうなので、僕が自分で飛んだんですよ。高いところは苦手なんですけど(苦笑)、実際に飛ぶと、地面と距離があったようで、演出の財津功さんが『ギリギリまで下げようか』と。2回目に飛んだら逆に地面スレスレすぎて、周りで見てた人は『激突した!』と思ったそうです。それを見た財津さんは、黙って元の高さに戻し(笑)、本番はダンカンさんとジミーちゃんが飛びました」

 その話を笑い話として実家の母親にしたところ、「何のために大学まで出したんだ‥‥」と泣かれてしまった、と佐々木は苦笑する。

「だけど、お笑いウルトラクイズの体験は大きかった。人を笑わすためにアイデアを真剣に考えて練り上げて、土台を作り、基礎を固めて、いざ本番。お笑いの緻密さを学び、僕の番組作りのベースになりました」

 佐々木は今も「バカだな~」とうれしそうに笑うたけしと、たけしを見てうれしそうな軍団やスタッフの顔を思い出す。

「みんなが『たけしさんを笑わせる』という同じベクトルで一致団結して、チームワークのよさが画面にも表れて高視聴率につながった。番組作りで理想的なチームの姿でした」

 “地獄”での有意義な経験を経て、いよいよ佐々木は「バラエティー黄金時代」を迎えた“お台場”のあの局に乗り込む。

佐々木敦規(ささき・あつのり)1967年生まれ。演出家・映像ディレクター。フィルムデザインワークス取締役。「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ!!」「とんねるずのみなさんのおかげでした」「IPPON GP」などのバラエティー、K-1やプロレスなど格闘技番組の演出を経て、ももクロのステージ演出を手掛ける。

取材・構成/茂田浩司(ライター&編集者)

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