芸能
Posted on 2026年08月05日 21:30

フジテレビ黒字回復でも「本当の試練はこれから」CMスポンサーは復活したのに視聴率低迷の「根深い問題」

2026年08月05日 21:30

 フジ・メディア・ホールディングスが8月4日に「2027年3月期第1四半期連結決算」(2026年4~6月)を発表した。売上高は1488億4000万円で前年同期比28.2%増。営業利益は160億2500万円となり、前年同期の127億7900万円の赤字から大幅な黒字転換を果たした。
 営業利益は2008年の持株会社制移行後、第1四半期として過去最高を記録。経常利益は173億6400万円、四半期純利益も102億1800万円となり、一連のフジテレビ問題からの回復を印象づける数字となった。

 好決算を支えた要因は、フジテレビの地上波広告収入が回復したことだ。デジタル事業やアニメ事業も好調で、ポニーキャニオンやフジ・ミュージック・パートナーズの収益を押し上げた。中居正広氏をめぐる一連の問題以降、スポンサー離れが懸念されたが、その騒動は徐々に沈静化し、CM出稿が戻り始めていることが数字にも表れた形だ。

 しかし業績が改善したからといって、フジテレビが完全復活したと見る向きは少ない。
 最大の課題は、テレビ局としてのブランド力そのものだ。スポンサーは戻り始めても、視聴率は依然として低迷が続く。近年はゴールデン帯でも日本テレビ、テレビ朝日、TBSに大きく水をあけられ、テレビ東京と競り合う場面は珍しくない。

「テレビ欄の並びと勢力図が重なっている」

 これには以前から指摘されてきた「フジテレビらしさ」の変化がある。
 識者の間では、1997年のお台場移転が転機だった、との見方が根強い。開局以来、本社があった河田町は商店街が広がる庶民的な街だったが、お台場移転後は東京湾を一望する華やかな環境へと一変。「社員の感覚が視聴者から離れた」「選民意識が強くなり、番組作りにも影響した」といった指摘は長年、語られてきた。

 2011年の地上デジタル放送完全移行も、象徴的な変化だった。新聞のテレビ欄はリモコンキーID順に並ぶようになり、フジテレビは8チャンネルとして右端へ移動。現在の民放視聴率は日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビというチャンネル順になることが少なくなく、「テレビ欄の並びと勢力図が重なっている」と語る関係者もいる。
 もちろん、テレビ欄の位置で視聴率が決まることはない。それでもスポンサーが戻って黒字化したことと、視聴者から支持されることは別問題だ。

 決算の数字は確かに明るい材料だが、失われたブランドイメージや番組への期待を取り戻せるかどうかは、これからの番組作りにかかっている。黒字化はゴールではなく、ようやくスタートラインに立ったにすぎないのだ。

(田中皇治) 

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月14日 11:30

    AIは本当に人類を終わらせるのか。専門家のとある主張が世界を震撼させている。その「AI終末論」は、AI開発企業アンソロピックに勤めていた元研究員、ジェイコブ・コクソン氏によるもの。Xで「AI研究関係者の多くが、AIは今後10年以内に人類を破...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    事件
    2026年09月16日 20:30

    「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」は、広島カープに大きな衝撃を与えた忌まわしいブツだ。元広島カープの羽月隆太郎氏にこれを譲り渡したとして医薬品医療機器法違反の罪に問われた会社役員・滝口涼介被告の初公判が9月16日に広島地裁で...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年09月17日 07:15

    20世紀最大級のミステリーと言われてきた、イギリス・スコットランドのネス湖に生息するという未確認動物(UMA)の「ネッシー」に、再び熱い視線が注がれている。いったいなぜか。一時期は目撃情報が激減し、専門家からは死亡説や、人間の活動を警戒して...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/15発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク