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記事全文を読む→六代目山口組VS神戸山口組 終結までの因縁死闘3430日(2)抗争激化の中標的は井上組長へ
任侠山口組結成で岐路に立たされた神戸山口組は、組織の引き締めを図る。当時、若頭だった俠友会・寺岡修会長(後に引退)が組員を前にこう檄を飛ばしたという。
「終生、六代目山口組に戻ることはない」
ジャーナリストが言う。
「決別を覚悟したのだから我々についてきてほしいという意味だったのかもしれませんが、『外からの改革』を期待した組員にとっては、それまでの旗印を下ろして、方針転換をしたと取られた。以降、神戸山口組は組織の存続が一番の目的になっていきます」
「不在下でなければ分裂は起きなかった」とされる髙山清司若頭(現・相談役)の出所まで1年余りと迫った18年4月には、六代目山口組が復帰の“期限”を同年8月と示して、敵陣への切り崩し攻勢に出る。この復帰勧告以降、500人以上とも言われる組員が六代目山口組へと流れたとされ、六代目山口組最高幹部から「もはや雌雄は決した」との発言が飛び出したのもこの時期だ。いわば流血を伴わない暗闘が繰り広げられていたのだ。
髙山若頭が出所する19年、戦線はにわかに激化する。契機は、同年4月の山健組若頭刺傷事件だった。
主力部隊のナンバー2を襲撃された神戸山口組は、報復事件を引き起こす。神戸市内の弘道会関連施設前で、組員が銃撃され重傷を負うと、報復として山健組系の組員2人が事務所前で弘道会系ヒットマンに射殺される。
さらに髙山若頭出所直後には、神戸山口組の古川恵一幹部が白昼、自動小銃で殺害されるという衝撃的な事件が連鎖する。
山健組系組員殺害事件と古川幹部殺害事件は世間を震撼させ、翌年1月に当局の「特定抗争指定」発動を招く。双方の活動が厳しく制限された結果、分裂抗争は長期化を余儀なくされることになった。
このように指揮官たる髙山若頭の戦列復帰が戦局に与えた影響は絶大だった。出所から1年足らずで、神戸山口組では中核組織の五代目山健組、池田組、正木組などの主要組織が次々に脱退、あるいは解散に追い込まれたのだ。
21年には、前述の弘道会組員銃撃事件の実行犯として勾留中だった山健組・中田組長が傘下を伴い、六代目山口組復帰を決断。結果、六代目山口組の優位が決定的となった。ジャーナリストが言う。
「そうした情勢を見据え、寺岡若頭を中心に外交交渉で収拾を目指す動きが浮上しますが、『たとえ1人になっても幕引きには応じない』という井上組長の信念が揺らぐには至りませんでした」
そして、六代目山口組は、ついに敵方トップである井上組長へと狙いを定めたのだ。
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