社会
Posted on 2026年05月21日 11:30

NHKドラマ「Netflixで世界配信」に「それじゃ、利益二重取りだろ!」受信料を使った非公共性「切り売りビジネス」への怒号

2026年05月21日 11:30

「オイ、それじゃ二重取りだろうが!」
 そんな怒りの声が噴出しているのが、NHKが突如発表したNetflixとの提携問題だ。NHKの井上樹彦会長は5月20日の会見で、大河ドラマや朝ドラなど過去の人気作19作品を、Netflixで世界配信すると発表。井上会長は「国際展開の好機だ」と胸を張るものの、これに怒号が渦巻くことになったのである。

 そりゃそうだろう。周知のようにNHKの番組制作を支える原資は、国民から半ば強引に徴収する「受信料」だ。そんな強制徴収金で作られたコンテンツを使い、世界的な有料プラットフォームでさらに収益を上げる。この利益二重取りともとらえられるビジネスに視聴者から、
〈私腹を肥やすな〉
〈その利益を還元しろ〉
 という批判が噴出するのは、至極まっとうなことだろう。

 しかしNHK側は「国際展開の糧にする」「ドラマの質を上げるための投資」と、意に介さない。公共放送が自ら「民間放送局のような収益追求」を公言したことで、これまで掲げてきた「公共性」という錦の御旗が、一瞬で崩れ落ちたのである。

 さらに深刻なのが、日本文化の「切り売り」だ。NHKは「内容そのものは変わらない」と強弁するも、字幕やローカライズの権限はNetflixが握っている。
「となれば、世界基準のアルゴリズムに適合させるため、日本のドラマ特有の『情緒』や『行間』が、テンポ重視の編集で切り刻まれる可能性は否定できません。我々の受信料で作られた作品が、黒船の意図で好きなように改変される危険性を孕んでいるということです」(放送担当記者)

巨大プラットフォームの素材提供元に成り下がった

 そしてNetflixにとって、NHKはいわゆるコンテンツ・ファーム、つまり品質云々に関係なく、検索エンジンからの訪問者を増やして広告収益を得るための道具のひとつにすぎない――。そんな指摘があるのだ。
「結局はWBC後の日本市場で囲い込んだユーザーを繋ぎ止めるための餌として、NHKのドラマが選ばれたと思われます。NHKは『国際展開の糧に…』と浮き足立っていますが、巨大プラットフォームの支配下で素材提供元に成り下がった現実を認識すべきです」(前出・放送担当記者)

「見ない人からも金を取る」という受信料制度の正当性は、これまで「公共性」というお題目の上に支えられてきた。だが、巨大配信プラットフォームとの提携で、それは公共放送という名の「巨大エンタメ企業」に舵を切ったと言えるのではないか。

 この流れが進めば「受信料制度の維持そのものが違憲である」という主張に、これまで以上に重みが加わるのは必至であり、それはまさに「張り子の虎」状態。「世界へ」という美辞麗句の裏で、NHKが掲げてきた公共放送という定義が音を立てて壊れ始めている。

(灯倫太郎)

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