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記事全文を読む→キャバクラ倒産が増加しても地方のスナック街が栄えるワケ…長崎「思案橋」と宮崎「ニシタチ」の場合
夜の街を取り巻く環境が、じわじわと厳しさを増している。2026年1月から8月の飲食業の倒産は701件に上り、前年同期を8.8%上回った。このペースで推移すれば、過去最多だった2025年の1002件を更新する可能性がある。
食材費や光熱費、人件費の上昇に加え、コロナ禍を経て宴会や接待の形が変化。インバウンドの恩恵が届きにくい地域や小規模店ほど、厳しい経営を迫られている。
夜の街といっても、その風景は街ごとに大きく異なる。大阪・北新地では現在もキャバクラなどの高単価業態が目立ち、新しい店が登場している。SNSやYouTubeなどを舞台にキャバ嬢自身が発信することで、従来とは異なる集客の形が生まれ、女性客がキャバクラを訪れるケースも増えている。
同じ大阪駅周辺でも対照的なのは、梅田の東通り商店街だ。現在も数軒のキャバクラは営業しているものの、目立つのはガールズバーやミックスバーなどであり、夜の街の主役そのものが変わったように見える。
京都・祇園でも、長く続いてきた高級クラブの閉店が話題になる一方、ガールズバーなど新たな業態が目立つようになった。時代とともに客のニーズが変われば、同じ繁華街でも栄える商売は変わっていく。
そんな中、昔から大きく業態を変えず、街の中に残り続けているのがスナックだ。その象徴ともいえるのが、長崎・思案橋(写真)と宮崎・ニシタチ。長崎随一の繁華街として知られる思案橋には今もスナックやラウンジ、バーなどが集まり、夜の街としてのにぎわいが続いている。
ママ同士で客を紹介して「もう一軒」となりやすい
宮崎のニシタチは極めて特徴的だ。宮崎県公式観光サイトは、ニシタチを「日本一のスナック街」と紹介し、宮崎は人口あたりのスナック数が日本一といわれる「スナックの街」だとしている。多様な飲食店が集まる繁華街でありながら、その中に数多くのスナックが密集する、全国でも特徴的な夜の街だ。
なぜこうした地方のスナックは消えないのか。ひとつの理由は「はしご酒」の文化があることだ。
「スナックは一軒で終わらず『もう一軒、行こうか』となることが多いんです。ママ同士でお客さんを紹介したり、常連さんが別の店に連れて行ったりして、自然と店から店へ人が流れていく。比較的、入りやすい価格帯の店が多いので、何軒か回りやすいんですよね」(ニシタチのスナック関係者)
キャバクラなどではひとつの店に一定時間、滞在して楽しむ利用スタイルが中心になりやすい。もちろん店や業態によって違いはあるが、「一軒で楽しむ夜」と「店から店へと街を巡る夜」では、街全体に生まれる人の流れや消費形態が変わってくる。
一軒の繁盛だけでなく、街を歩き、店を渡り歩くことで生まれる消費の循環。そこにスナックが地域の夜の街で生き残ってきた根幹がある。
(カワノアユミ)
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