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記事全文を読む→【FXサイバー攻撃】「命の砂時計」珍発言を繰り出したGMO熊谷正寿会長の謝罪会見に「さすがの敏腕ぶり」同業者の絶賛ポイント
顧客に実害が出たサイバー攻撃事件の謝罪会見で、トップがまさかの珍発言を連発。GMOインターネットグループの熊谷正寿会長兼社長は、ツッコミどころだらけだった。
GMOグループが11月2日に開いた会見は、FXの自動売買などに使われる「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスをめぐるもの。
顧客の口座では不正取引による損失が出ており、2024年4月にグループ会社から指摘された脆弱性を、抜本的に解決できていなかったことも判明している。
そんな重大事案の場で、熊谷会長はAIの脅威や経営理念を30分ほど熱弁。涙ながらに「私は31年間、儲かる、儲けるという言葉を使ったことはありません!」と訴えた。
極め付きは質疑応答だ。AIの話に時間を割いた理由を聞かれると「命の砂時計を何に捧げているのかが人生」と答え、脆弱性をめぐって質問が重なれば「同じ回答を二度すると、皆様の命の砂時計を無駄遣いしますので」と記者を煙に巻いたのである。
Xでは「命の砂時計」がトレンド入りし、肝心の説明より自分語りが目立つとの批判の声が上がった。
決めゼリフを繰り返して自分のキャラを押し出した
ところが、業界の受け止めはまるで違うという。IT企業関係者が明かす。
「一般の声は手厳しいですが、われわれ同業者の間では『さすが熊谷さん』と好評なんです。脆弱性を看過していたなどの落ち度がある以上、型通りに頭を下げるだけなら、記者から集中砲火を浴びていたはず。ところが熊谷さんは決めゼリフを繰り返して、自分のキャラを押し出した。AIの脅威を過剰に語ったのもさすが。この事件は本来、GMOのセキュリティーの問題であって、AI以前の話なのですが、そこもうまくはぐらかした印象です」
もっとも、はぐらかしてばかりではない。「お客様をお守りできず、誠に申し訳ない」と涙ながらに頭を下げたのだ。IT企業関係者が続けて言う。
「謝るべきところは、過剰なほど謝ってみせる。そのメリハリは見事でした。会長はもともと熱い言葉で語る人ですが、今回はいつも以上に持ち味を前面に出していたように感じます。会社を守るために、ピエロになれる。さすがの敏腕ぶりというほかありません」
問題は事件がいつ解決し、顧客の損失がどうなるか、そして今後のシステムの安全担保だが……。
(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。
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