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記事全文を読む→何が改憲だ!11.3「憲法公布80年」で高市早苗が「本丸」から逃げ回る「安全パイ戦術」に中堅議員の冷めた声「やる気が見えない」
日本国憲法が公布されてから、11月3日で80年という大きな節目を迎えたが、永田町ではこれまで一度も改正されたことのない憲法を変えようという機運は微塵も感じられない。
激変する国際情勢や日本を取り巻く安全保障環境の悪化を前にしながら、何十年も憲法論議をズルズル続けて結論を出してこなかった政治の怠慢には、怒りを通り越して呆れるばかりである。とりわけ保守派の熱烈な期待を背負って誕生したはずの高市早苗首相の腰の引けっぷりに、大いに失望した支持者は少なくないはずだ。
高市首相(自民党総裁)は4月の党大会で、憲法改正の発議のメドを「来年の党大会まで」と期限を切って号令をかけているものの、肝心の党内からは熱意がまったく伝わってこない。それどころか、身内の保守系中堅議員からすら「首相本人にやる気が見えない」と冷めた声が漏れ出す始末である。
かつては戦力不保持を定めた9条2項の削除や、国防軍の明記を盛り込んだ自民党の改憲草案(2012年)について、「大好き」と手放しで賛意を示していたあの威勢のよさはいったい、どこへ消え去ってしまったのか。
権力の座に就いた途端に現実主義を気取り、摩擦を恐れて肝心な議論から逃げ回る姿は、かつて批判していたことなかれ主義の歴代政権と、なんら変わりがない。
自民党が掲げる改憲4項目のうち、高市首相が優先して進めようとしているのは緊急事態条項の創設や参院の合区解消で、改憲の「本丸」であるはずの9条改正は完全に後回しの扱いを受けている。
参院において自民党と日本維新の会を合わせた与党が過半数にすら届いていない以上、公明党などの協力を得やすい項目から手をつけるという計算自体は理解できなくもない。しかし、最初から妥協ありきの姿勢で、小粒なテーマでお茶を濁そうとするのは高市首相らしくなく、志が低すぎるのではないか。
命がけで挑まない限り政権の命運はそう長くはもたない
主権国家として自らの国を自らの手で守るという当たり前の体制を築くための9条改正から目を背け、安全パイばかりを狙いにいく姑息な戦術など、誰も高市首相に期待してはいない。
これまで実現できなかった皇室典範の改正問題で見せたあの果敢な実行力こそが、支持者らが高市首相に求めている真の強さであるはずだ。
困難な課題だからこそ正面から突破口を開いてみせるのが高市流の真骨頂であり、最初から参院の壁に怯えて及び腰になる姿はあまりにも見苦しい。
国民民主党や参政党など改憲に意欲的な勢力を巻き込み、野党を飲み込むほどの圧倒的な熱量で9条改正の先頭に立って突き進まなければ、保守政権としての存在価値など根底から崩れ去る。
自らの原点に立ち返り、退路を断って改憲という国家の宿願に命がけで挑まない限り、政権の命運がそう長くはもたないことを肝に銘じるべきである。
(大嶋和人/政治ジャーナリスト)
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