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記事全文を読む→米中首脳会談で「反体制派のアイコン」テレサ・テンの曲を流した「トランプ流おもてなし」の大波紋
先の米中首脳会談後にホワイトハウスが公開した歓迎式典動画が、世界に波紋を広げている。ホワイトハウスに到着した中国・習近平国家主席が、訪米後初の公式演説を行うのを待つ間、アメリカ陸軍軍楽隊パーシングズ・オウンが演奏したのは台湾出身、故テレサ・テンの代表曲「月亮代表我的心」(邦題「月はなんでも知っている」)だったからだ。
1995年5月8日、タイ・チェンマイのホテルで亡くなったテレサ・テン(享年42)はご存じの通り、没後31年が経った今も日本で絶大な人気を誇る、東洋を代表する歌姫だ。9月25日から始まる中国の「中秋節」に合わせてアメリカ陸軍軍楽隊が、テレサ・テンが1977年にカバーして中国大陸でも大ヒットした「月亮代表我的心」を演奏されたかに思えるが……。
台湾と中国の人民にとってテレサ・テンは、天安門事件の抗議声明を出すなどした「反共産党、反体制派のアイコン」。中国政府はその楽曲を「靡靡之音(退廃的音楽)」「精神汚染」として放送禁止、レコードやカセットを流通禁止にした時期がある。
一方、台湾政府が「反共」プロパガンダ放送に多用したのが、彼女の「何日君再來(いつの日、君帰る)」「甜蜜蜜(蜜のように甘く)」と「月亮代表我的心」だった。
共同声明に台湾問題は盛り込まれなかった
米中首脳会談で習主席は「中国側の『国家統一と領土保全に関する立場は明確だ』」とした上で、トランプ大統領に対し「アメリカが『台湾独立』に反対する立場を堅持し、台湾問題を慎重に処理することを希望する」と要求したが、その前にカウンターパンチを食らわせていたのはトランプ大統領だったのだ。習主席の台湾問題への要求に対するトランプ大統領の回答は記録されず、共同声明にも台湾問題は盛り込まれなかった。
そして9月25日、日本の防衛省沖縄防衛局は、アメリカ陸軍の中距離ミサイルシステム「Typhon(タイフォン)」と高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」を嘉手納飛行場で保管すると公表した。
タイフォンは映画「マーベリック」に登場した長射程巡航ミサイル「トマホーク」を発射できる地上発射システム。鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地に一時展開していた装備を、沖縄の嘉手納基地へ移して保管する計画で、トマホークの射程距離は約1600キロ。北京には届かないが、台湾海峡に面する福建省から上海のある浙江省、さらに中国東部沿岸を射程に入れることになる。
(那須優子)
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