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記事全文を読む→女性死刑囚「致死量2倍の薬物注射」死刑執行でも絶命せず「生々しすぎる現場記録」刑務所職員と会話を始め…
アメリカのテネシー州で約200年ぶりに行われた女性死刑囚への死刑執行が、予想外の結末を迎えた。致死量の2倍の薬物を投与されても死なず、病院に収容されるという異常事態が起きたのだ。女性死刑囚は「意識はあるが意思疎通ができない状態」で入院中という。
問題が起きたのは、テネシー州ナッシュビルにある州立の最高警備刑務所。9月30日午後7時すぎ、クリスタ・ゲイル・パイク死刑囚への薬物注射による死刑執行が行われた。
パイク死刑囚は1995年1月、同じ全寮制の職業訓練校に通う同級生を交際相手とともに惨殺。翌年、第一級殺人で死刑判決を受けた。テネシー州では2000年に映画「グリーンマイル」に登場する電気椅子から、薬物による死刑執行に変わっている。
現存する記録によると、テネシー州で女性が死刑執行されるのは1819年に殺人罪で絞首刑となった氏名不詳の黒人女性が最後で、200年ぶりの女性死刑囚の死刑執行にはAP通信記者が立ち会っていた。その取材メモが生々しい。
〈9月30日午後7時27分頃 執行室のカーテンが開く。パイクは処刑台に固定され、腕にはすでに静脈ルートが確保されていた。まだ完全に意識清明で頭を上げたり、宗教顧問と話したり歌ったりしていた。最後の言葉も述べた〉
〈薬剤投与開始後、パイクはまだ覚醒しており、途中で腕の痛みを訴え「こういう感じになるものなのか」という趣旨の質問を刑務所職員にしている〉
〈午後7時37分頃 パイクが大きく息を吐く。薬剤は隣接する制御室から静脈ルートを通じて投与されていた〉
〈カーテンが閉じられる。本来ならこの段階で死亡確認へ進むところだった〉
〈ところが死んでいない。テネシー州の手順では第1セットで死亡しなかった場合、第2セットの薬剤を投与することになっている〉
頭をわずかに持ち上げて横を向く動きまで
〈パイクは徐々に意識を失ったように見え、大きないびきのような呼吸を始める。しかし呼吸は止まらない。午後7時56分頃には、頭をわずかに持ち上げて横を向く動きまで目撃されている〉
〈2本目を投与しても死なない〉
〈午後8時50分頃、救急車を呼ぶことが決まる。午後9時14分頃、救急車、消防車が刑務所に到着。パイクは霊柩車ではなく救急車で刑務所から病院へ運ばれた〉
パイク死刑囚は不仲だった同級生を森に呼び出し、長時間にわたる暴行、拷問を続け、生きたままカッターナイフで切り刻み続けた。悪魔崇拝の印である「ペンタグラム」を同級生の体に刻んだ末に撲殺。頭蓋骨の一部を持ち帰って、友人に見せてびらかしていた。その残忍さから、陪審員が死刑判決を下した経緯がある。
パイク死刑囚の両腕には、執行人が静脈ルートの針の挿入を失敗したと思われる内出血や針刺し跡が、7カ所以上あった。テネシー州政府は第三者に執行失敗の原因調査を命じているが、静脈から薬が漏れたとみられる。医療ミスなのか。それとも長時間いたぶった殺人者を簡単に死なせない、という被害者の怨念なのか。
(那須優子)
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