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記事全文を読む→「巨大戦力ソフトバンクで日本一5回の監督」工藤公康は「弱い中日」を立て直せるか…過去の名将の「失敗例」が語る現実
中日ドラゴンズの次期監督に工藤公康氏の就任が決定的となったことで、実績のある指導者を外部から招いたことを歓迎する声は多い。ただ、ソフトバンク監督時代にで勝てたのは、圧倒的な戦力があったからであり、中日でこそ指導力が試される、という見方もあろう。
工藤氏は2015年から2021年までの7年間、ソフトバンクを率いてリーグ優勝3度、日本一5度を達成した。2014年に秋山幸二監督の下でリーグ優勝と日本一になったチームを引き継いだ形だ。
就任1年目から90勝して、パ・リーグを制した。強い戦力を受け継いだのは事実だが、7年間で5度の日本一は確かに大きな実績である。2018、2019年はリーグ2位から日本シリーズを制した。最終年の2021年は4位に終わっている。
ソフトバンクでの成功だけでは、長く勝てずにいるチームを立て直す力までは見えてこない。中日は2011年を最後にリーグ優勝から遠ざかり、今季は6年連続のBクラスに終わった。前回とは工藤氏の出発点がまるで違うのだ。
別の球団で勝った監督が、新天地でも同じように勝てるとは限らないのは、例えば森祇晶氏を見ればわかる。西武監督として9年間でリーグ優勝8度、日本一6度。西武の黄金期を作った大監督である。
上位球団と張り合える材料は先発投手QS率と本塁打数
ところが2001年に横浜の監督になると、1年目は3位。翌年にはシーズン途中で退任し、チームは最下位に終わった。森氏が引き継いだ横浜は前年3位で、長期低迷する現在の中日とはこれまた出発点が違う。それでも西武での圧倒的な優勝実績を、横浜で再現することはできなかった。
同じようなことは、弱かったヤクルトを優勝させた名将・野村克也氏が、阪神監督としては3年連続最下位に終わった現象でもわかる。
ただし、中日には上位球団と張り合える材料がある。先発投手が6回以上を投げ、自責点3以内に抑えるQS(クオリティ・スタート)を達成した割合は、10月7日時点で61.54%と12球団トップ。121本塁打はリーグ3位につけ、最多の阪神、DeNAとはわずか4本差だ。ただしチーム打率はリーグ5位、得点は4位にとどまっている。
強いチームを勝たせる力と、低迷するチームを立て直す力はやはり別物なのか。いや、そうとは限らないのか。
先発の好投や長打力を白星につなげられれば、工藤氏への評価だけでなく、中日が低迷してきた理由の見方も変わるだろう。「戦力があったから勝てた」という評価に、工藤氏は中日の監督として向き合うことになる。
(ケン高田)
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