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「戦犯」と叩かれた武田修宏が今明かす「ドーハの悲劇」を招いた2つの理由

 30年以上経った今でもなにかと話題になることが多い「ドーハの悲劇」。あれはなぜ起きたのか、敗因は何だったのかを、これまでに多くの選手や関係者が語ってきたが…。

 悲劇の当事者であり、敗退の戦犯にも挙げられたサッカー元日本代表の武田修宏氏が前園真聖氏のYouTubeチャンネルに出演し、負けた理由をつまびらかにした。

 武田氏は81分に、中山雅史に代わって出場。この時の心境をこう明かした。

「まさか韓国と北朝鮮の試合があんな点差(韓国3-0北朝鮮)になるとは思わなかったし、イラクと同点でも出られんじゃないか、ぐらいに思っていた。この試合を勝って、たぶん出られるだろうな、ぐらいの気持ち。逃げ切ろうというか、逃げ切れるんだろう。まぁいけるんじゃないかな、っていう感じだった」

 ところがラモス瑠偉のパスを奪われ、カウンターを受けてコーナーキックへ。それを決められて、日本はW杯出場を逃した。

 柱谷哲二氏はのちに、前線でボールを受けた武田氏にキープしてほしかった、と話している。しかし武田氏は味方選手が誰もいない中央にセンタリングを上げ、あっさりとボールを奪われてしまう。これが戦犯扱いされたのだが、当の武田氏は、

「時間稼ぎなんて経験ない。当時はなかった。俺の個人的な意見は、中東のあの音楽と暑さの中で試合をしたことがないから。結果的にドーハの悲劇が起きた」

 と同時に最大の理由として、アジアの出場枠の少なさを挙げている。

「アジアから2チームだった。次は8.5でしょ。2チームは本当に大変」

 結果は残念だが、武田氏は次のように振り返る。

「オフトジャパンになって4年間、ずっとBチームの右サイドバックだった。最終予選で(FWの)高木琢也がレッドカードで出られなくなり、俺がたまたま入った。頑張っていれば運があるんだと思った。試合後、ラモスさんが俺の部屋に来て『お前は4年間、Bチームのサイドバックだったけど、よくやった』とほめてもらった」

 個人的には満足のいくプレーだったようである。

 敗退の理由を経験不足と出場枠とし、自身は頑張ったと話す武田氏。うっすらと「他人事感」があるのは、ドーハの悲劇を思い出したくないからかもしれない。

(鈴木誠)

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