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記事全文を読む→二宮清純の「“平成・令和”スポーツ名勝負」〈北朝鮮を完封したピッチ外の暗闘〉
「日本 VS 北朝鮮」
サッカーW杯アジア最終予選/2005年6月8日
北朝鮮のおはこである“瀬戸際外交”は、政治の場だけとは限らない。スポーツにおいても、しばしば非常識な駆け引きを演じ、無用なトラブルを引き起こすことがある。
この時も、そうだった。
2005年3月30日、サッカーW杯ドイツ大会アジア最終予選。40年ぶりのW杯出場を目指す北朝鮮はピョンヤンでイランを迎え討ったものの、0対2で完敗し、グループリーグ最下位に沈んだ。
事件が起きたのは、その直後だ。7万人を超えるサポーターの一部が暴徒と化し、イラン選手の控え室にまで押し寄せた。シリア人レフェリーは、ほうほうの体で宿舎に逃げ帰った。
激怒したのはFIFAのゼップ・ブラッター会長だ。
「この件はFIFAの規律委員会にかけられる。厳しく対処するつもりだ」
ブラッターに北朝鮮への制裁を決意させたのは、FIFA理事で、日本サッカー協会副会長(肩書は、いずれも当時)の小倉純二である。来日したブラッターに、小倉は、北朝鮮の「体育速報」の記事のコピーを手渡した。
「それは39年前のW杯で北朝鮮がポルトガルに逆転負けした際、イスラエル人審判に泣かされたという内容。不公平な審判は要らない、と書いてあった。この記事が出たのがイラン戦の朝。つまり、これが暴動の伏線になった‥‥」
小倉から説明を受けたブラッターは「そういうことだったのか」と得心した表情を浮かべたという。
この3カ月後に、日本は北朝鮮との最終戦をピョンヤンで行うことになっていた。しかし、敵地での試合は危険が伴う。日本協会の意を受けたFIFAは「第3国、無観客試合」を決定した。
当然、北朝鮮は反発する。「残り試合のボイコット」までちらつかせて抗議したが、FIFAは「ポーズに過ぎない」と冷めた目で見ていた。
なぜなら、FIFAが下した決定に従わなかった場合、北朝鮮は次のW杯予選に出場する権利まで剝奪されてしまうからだ。
北朝鮮にとって、この決定は決して納得のいくものではなかったが、受け入れざるを得なかった。
かくして瀬戸際外交は失敗に終わった。
小倉の回想。
「FIFAはマレーシア、タイ、シンガポールの3カ国を考えていたが、タイに決まった。日本はその前の試合をバーレーンで戦い、暑さにも慣れていた。日本にとってはありがたい決定だった」
6月8日、タイのスパチャラサイ・スタジアム。
先制したのは日本。後半28分、こぼれ球をFW柳沢敦がスライディングしながらボレーシュートを叩き込んだ。後半44分には、相手DFの裏を取ったFW大黒将志がGKをかわし、左足インサイドでゴールに流し込んだ。
2対0。無観客のスタジアムに、乾いたホイッスルが鳴り響いた。監督のジーコは、コーチ陣と抱き合いながら、咆哮した。
サッカーの勝負は、ピッチの中だけで決まるものではない。FIFAから「第3国開催、無観客試合」の決定を得た時点で、日本の勝ちだった。
勝利の“陰の立役者”である小倉はしみじみと語ったものだ。
「サッカーの試合は、スタジアムの外でも行なわれているんですよ」
二宮清純(にのみや・せいじゅん)1960年、愛媛県生まれ。フリーのスポーツジャーナリストとしてオリンピック、サッカーW杯、メジャーリーグ、ボクシングなど国内外で幅広い取材活動を展開。最新刊に「森喜朗 スポーツ独白録」。
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