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記事全文を読む→久米宏(1月1日没)〈松島トモ子〉行きつけの美容室で2人並んで大盛り上がり「コロラド州ってなかなか言いづらいんだ」/26年夏「送り火」インタビュー・追憶「忘れがたき人々」
フリーアナウンサーの久米宏(享年81)は、不世出の“しゃべりの天才”として日本のテレビ史に名を遺した。その当意即妙な語り口はプライベートでも発揮され、意外な場所で交遊のあった女優の松島トモ子が素顔を明かす!
「今でもどこかで『トモ子ちゃん』と呼ぶ声が聞こえてきそうで‥‥」
こう懐かしむ松島が久米と頻繁に顔を合わせていたのは、都内にある美容室だった。客用の椅子が3席、シャンプー台が2台だけの店内にしばしば居合わせていたという。
「2人で並んで座ると、おもしろい話を聞かせてくれたんです。『コロラド州ってなかなか言いにくいんだよ』というような滑舌の話から撮影現場のウラ話なんかをユーモアまじりに。涙が出るくらい笑わせてくれました。私たちの会話があまりにもうるさかったんでしょうね。たまに同席していた久米さんの奥さんの麗子さんから、『2人ともちょっと黙りなさい』なんて、たしなめられたこともあったっけな‥‥」
身長は松島が155センチで久米が181センチ。横に並んで座れば、20センチ以上の身長差があっても2人は同じ目線で言葉を交わした。
「久米さんが椅子にググっと深く腰掛けてくれたんでしょう。さすがに座高が違いますもんね(笑)。思い返せば、気配りのできる優しい人でした。私が70歳だった時に母が認知症を発症して、亡くなるまでの6年弱にわたって介護生活を余儀なくされました。そんな時期に久米さんは『大丈夫?』と尋ねてくることは一切ありませんでした。本当にしんどい時に『大丈夫?』って聞かれると、私は負担に感じるタイプ。それを言わずともわかってくれたんじゃないかしら」
お互いに気の置けない関係だからだろう。時には、テレビでは見られない“素顔”を覗かせる場面があったようで、
「スピーディーな番組さばきのイメージがあると思うんですけど、それに相応するぐらいせっかちな性格なの。私が先に髪を切ってもらっていて、久米さんが待たされているとイライラするんでしょうね。『トモ子ちゃん、もうキレイになったからいいじゃん』ってウソばっかり(笑)。『まだ終わってないわよ』と伝えても『早く僕のをやってよ』とせわしないのよ」
松島といえば、ケニアでライオンに襲われた実体験から、「ライオンの餌」というタイトルのブログが人気だ。その名付け親である放送作家の永六輔氏を2人は師と仰ぐ。
「久米さんは、『永六輔の土曜ワイドラジオTOKYO』(TBSラジオ)の中継レポーターに抜擢されて人生が変わりました。品のよさとしゃべりのセンスで選ばれたんだと思います。この番組でかなり鍛えられたんじゃないかしら。レポートがつまらないと永さんに『じゃあね』と言われて、中継を切られてしまいますからね。久米さんが『永さんに褒められたくて‥‥』とよく話していたのを覚えています。天国で師匠と再会できたのかな‥‥」
あの軽妙かつ鋭いトークが空の上から聞こえてきそうだ。
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